カーママ3連敗…カナダに敗れ、決勝トーナメント進出へ崖っ縁

[ 2014年2月16日 05:30 ]

<日本・カナダ>敗れた小笠原(中央)、船山(左から2人目)らは喜ぶカナダ選手の横でガックリ

ソチ五輪カーリング女子1次リーグ 日本6―8カナダ

(2月15日 アイスキューブ・センター)
 世界ランク9位の日本(北海道銀行)は同2位のカナダに6―8で敗れた。サード船山弓枝(35)の好ショットで流れを引き寄せ、第5エンドにはカナダからスチールで1点。しかし、終盤第8エンドでピンチに1点をスチールされ、押し切られた。日本は3連敗で通算成績は2勝4敗となり、上位4チームによる決勝トーナメント進出が厳しくなった。16日は同5位のスイスと対戦する。

 ママ対決はカナダに軍配が上がった。日本は1点を追う第8エンドにスチールを許し、第9エンドの反撃も1点止まり。最終エンドに1点を決められ、3連敗を喫した。「8エンドの私の1投、2投目をあと石1個分ずつ手前だったら良かった」と小笠原は嘆いた。

 序盤は一進一退。点を取り合い、4―4で迎えた先攻の第5エンドにスチールを奪い、格上に食らいついたが「いっぱいいっぱいだった。相手4人はミスが少なかった」と余裕はなかった。

 カナダのスキップで39歳のジョーンズは弁護士で12年11月に第1子を出産したママ。五輪は初出場だが、世界選手権は08年優勝、10年3位の実績がある。小笠原は「チームとしての総合力が高かった」と完敗を認めた。

 日本も“ママパワー”を発揮はした。小笠原同様に結婚、出産を経て復帰した船山が好ショットでけん引。第6エンドにはストーンが離れた難しい角度のダブルテークアウトを決めるなど8年ぶりの五輪でも冷静さを失わなかった。「若い子たちをメンタル面でカバーするのが役目」。練習日記とは別に「心の日記」をしたため、心の変化も整理。重圧のかかる状況でも動じない強さを生み出した。それでも敗れ、船山は「引けを取らない良い試合はできたが、1、2投のキーポイントになるショットが決めきれなかった」と漏らした。

 3連敗で2勝4敗の苦境。前夜は羽生の金メダル獲得を見てから就寝し「若いのに凄い。私たちは3回も出てるのに、こんな惨敗かと。また頑張らなきゃなと思った」と小笠原。決勝トーナメント進出へ、残り3戦は負けられない。カーママは最後まで戦い続ける。

続きを表示

この記事のフォト

2014年2月16日のニュース