良菜 男子から刺激!日本女子最高5位「めっちゃうれしい」

[ 2014年2月14日 05:30 ]

5位入賞に笑顔の岡田

ソチ五輪スノーボード女子ハーフパイプ

(2月12日)
 12日の女子ハーフパイプ(HP)で岡田良菜(らな、23=バートン)が5位入賞を果たした。同種目では02年ソルトレークシティー五輪の三宅陽子の8位を超える日本勢最高順位で、スノーボード女子では06年トリノ五輪スノーボードクロスの藤森由香の7位を上回る最高成績。10年バンクーバー五輪29位の岡田は予選2組を7位、準決勝を6位で通過し、決勝ではミスのない空中技で得点を伸ばした。ケイトリン・ファリントン(24=米国)が優勝した。

 岡田は晴れやかな表情だった。メダルは逃したが、スノーボード日本人女子最高位と聞き「めっちゃうれしいです」と声を弾ませた。予選落ちしたバンクーバー五輪の雪辱を果たし「リベンジになった」と笑った。

 12人が進んだ決勝では1番出走。2回目に2回転半を派手に決め、最後に2回転の連続技を成功させて85・50点の好スコアをマーク。この時点で3位。その後の選手に失敗が続いて10人目が終えてもメダル圏内にいた。そこから順位を2つ下げたものの、持ち味の高さで存在感を示した。

 滋賀県大津市出身。両親の影響で小学2年からスノーボードに親しみ、6年の時にHPを始めた。週末ごとに父の運転する車で岐阜県郡上市のスキー場まで通った。男子HP銅メダルの平岡卓と同時に同じチームに加入。一緒に腕を磨いた。運動神経が良く、中学では陸上部に所属し走り幅跳びで滋賀県で7位になった。体操や水泳もこなしたが「スノボなら遠征でいろんなところに行ける」と高校在学中にHPのプロの活動を始めた。

 バンクーバー五輪では、予選で2回とも転倒しゴールにたどり着けなかった。その反省から“完走”にこだわるようになった。空中技は一つずつ個別に強化するのではなく「上から下までいかないと意味がない」と必ず全体を通す練習を繰り返した。11年夏に右膝のじん帯を断裂。2年近く実戦から遠ざかったが、そこからはい上がった。

 前日の男子HPで平野歩夢と平岡がメダルを獲り「凄い勇気が出た。絶対に続こうと思った」と刺激を受けた。4年間の苦労が実り「メダルは欲しかったけど、練習してきたことを出せて満足」と充実感を漂わせた。

 今後は強化指定選手から外れてプロ大会を主戦場とする予定。大舞台を堪能した23歳は「これからは伸び伸びと楽しく滑っていけたら」とはじけるような笑顔を見せた。

 ≪観戦の両親、うれし涙≫会場では大津市から駆けつけた両親が日の丸を掲げて声援を送った。母・匡代(まさよ)さん(41)の姿を見つけると、岡田は「うれしかったで。見てもらえて」と満面の笑みを浮かべた。匡代さんは「自慢の娘」の晴れ姿にうれし涙を拭っていた。

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