条治5位悲願ならず「オランダにやられた」

[ 2014年2月12日 05:30 ]

2本目の滑走を終え肩を落とす加藤

ソチ五輪スピードスケート男子500メートル

(2月10日)
 男子500メートルでメダルが期待された加藤条治(29=日本電産サンキョー)は1回目34秒96で5位、2回目も34秒77と伸びず1分9秒74で5位に沈んだ。1回目に34秒79で3位につけた長島圭一郎(31=同)は、2回目に35秒25の16位と失速し、1分10秒04で6位に終わった。優勝はオランダのミヘル・ムルダー(27)で1分9秒31で表彰台をオランダ勢が独占した。

 まさかの完敗に加藤はぼう然とするしかなかった。「オランダ勢が抜けてて、完全に負けた。3人が今までと違う滑りをしてきたので、やられた」。少し青ざめたような表情で話した。

 出だしでつまずいた。1本目のスタート。2歩目の右足の刃の爪先がリンクに触れた。「レースで致命的なことをしてしまった。先っちょが刺さってつまずいた。金メダルはないなと思った」。9秒4台を狙った100メートルの通過に9秒66を要し、全体5位の34秒96でゴール。2本目は「メダルに届くかどうかの挑戦だった」と34秒77まで記録を伸ばしたものの、表彰台まで0秒28差と大差をつけられた。

 約10年間、日本の先頭を走り続けた。20歳で世界記録を出し、06年トリノ五輪はメダル候補筆頭に躍り出たが、6位に沈んだ。ショックで選手村の部屋から出られず、一人カップラーメンをすすった。「自分が駄目だったら日本のスケート界が駄目と思われるというのは一番きつかった」。10年バンクーバー五輪前もスランプに陥り「ギリギリ合格」の銅。重圧を背負って歯を食いしばってきたが、今回も頂点にたどり着けなかった。

 オランダ勢の躍進になすすべがなかった。優勝したミヘル・ムルダーは、低地の国内選考会で34秒3と驚異的な記録をマークするなど上り調子で今大会を迎えていた。レース前に「34秒7を2本で表彰台、34秒6を2本で金メダル」と見通しを立てていた今村コーチは「金はそう易しくない」と振り返った。

 4年間、この一日に照準を合わせピークを持ってきていたが、結果は伴わなかった。「ほぼベストの状態で挑んだつもりなんですけど、それでも届かなかった」。思わぬ成績に頭が混乱していたのか、今後については「ごちゃごちゃしてる。落ち着きたい」と言葉を濁すだけだった。

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