松山ティーショット不安定も耐えた6バーディー

[ 2014年2月2日 05:30 ]

第2ラウンド、18番でバンカーショットを放つ松山英樹

USPGAツアーフェニックス・オープン第2日

(1月31日 米アリゾナ州スコッツデール TPCスコッツデール=7152ヤード、パー71)
 第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われ、10位で第2ラウンドに臨んだ松山英樹(21=LEXUS)は6バーディー、2ボギーの4アンダー、67で回り、通算9アンダー、133で首位と3打差の暫定5位に浮上した。石川遼(22=CASIO)は78と崩れて通算7オーバー。65位から暫定127位に順位を下げて予選落ちが決まった。日没で4選手が競技を終えられなかった。66のバッバ・ワトソン(35=米国)ら2人が通算12アンダーで首位に並んだ。

 12万人超を集め、毎年、米ツアー最多動員を誇る会場の熱気とは対照的に、松山は冷静そのものだ。2日間連続となる60台をマークし、暫定ながら自己最高の5位で予選を突破。初優勝も狙える好位置につけた。それでも「凄くいいところで回れたなという満足感はあるけど、内容には満足していない」と淡々と話した。

 納得していないのは、フェアウエーキープ率が4割にとどまった第1打。だが、75%の確率でパーオンを果たし、好調なパットでスコアを伸ばした。3番で2メートルを沈めてバーディーが先行。グリーン手前24ヤードから直接決めた9番など小技もさえて前半はスコアを4つ伸ばした。強い風で冷え込み、セーターを着込んでプレーしたが、後半は10番で3メートルのパーパット、13、15番は3メートル前後のバーディーパットを決めて踏ん張った。

 ビールを手に観戦するギャラリーはもちろん、目の肥えたギャンブラーたちからも熱視線を送られている。英ブックメーカー・ウィリアム・ヒルの優勝倍率は予選終了時点で全体4番の11倍。本命は3・75倍で12年マスターズ覇者で首位のワトソンだが、松山と同じ5位までに7人がいる中で、4番人気は実力が認められた証拠と言える。

 「ムービングデー」と呼ばれる第3ラウンドを迎えるが、松山は「(チャージするための)ギアはもっていない。普通にいつも通り。そこまで上にいけるような自分の状態でもない」と素っ気ない。それでも、次に出てきた言葉こそ本音。「上にいるのは凄く大事だと思うので、上位に入れるように、あしたに向けて練習していきたい」。静かではあるが、優勝への確かな意欲をのぞかせた。

続きを表示

2014年2月2日のニュース