稀勢の里 右足親指負傷で休場…綱獲り一転カド番に

[ 2014年1月27日 05:30 ]

休場した稀勢の里

大相撲初場所千秋楽

(1月26日 両国国技館)
 綱獲りを目指した大関・稀勢の里(27=田子ノ浦)が千秋楽の26日、右足親指負傷で休場し、「右母趾(ぼし)MP関節じん帯損傷で約3週間の安静加療を要す」との診断書を提出した。理事長代行の九重事業部長(元横綱・千代の富士)が協会あいさつの中で「稀勢の里が休場し大変遺憾と存じますが」と読み上げると、館内から悲鳴に似た声が上がった。

 12日目の琴欧洲戦で痛め、14日目の鶴竜戦で悪化させた。この日午前9時半すぎに国技館内の相撲診療所を訪れた際は「足が痛くてつらい」と話していたという。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)は「無理をすれば(回復まで)長くかかってしまう。本人は出ると言って聞かなかったが、私の独断で(休場届を)出した」と説明した。

 琴奨菊戦は不戦敗となり、負け越しが決定。綱獲り場所から一転、春場所は初のカド番となる。休場は02年春場所で初土俵を踏んでから初めて。現役2位の通算連続出場は953回で途切れた。田子ノ浦親方は「手術や入院はしない。これを肥やしにしてくれたらいい」と話し、春場所は出場させる意向を示した。しかし、診察した臼田修二所長は「指ならば手術はしないが、どうなるか分からない。春場所では指にぐらつきが残る」と話しており、不安を抱えたまま、カド番を迎えることになりそうだ。

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2014年1月27日のニュース