遠藤9勝 史上2位タイ6場所目で大関挑戦勝てば最速

[ 2014年1月23日 05:30 ]

上手投げで臥牙丸を下し2敗を守った遠藤

大相撲初場所11日目

(1月22日 両国国技館)
 平幕・遠藤が臥牙丸を破り2敗を守った。2敗の松鳳山が敗れたため、1差を守った大関・鶴竜に次ぐ単独3位。幕内自己最多に並ぶ9勝目で優勝戦線にも踏みとどまり、12日目には大関・琴奨菊との一番が結び前に組まれた。所要6場所での大関戦は雅山(現二子山親方)に次ぐ2位タイのスピード記録。横綱・白鵬は関脇・琴欧洲を退けて全勝を守った。敗れた琴欧洲は5敗目で、大関復帰に必要な10勝へ崖っ縁に立たされた。
【取組結果】

 連日の巨漢転がしに館内は大喜びだ。遠藤の相手は、幕内2番目の199キロを誇る臥牙丸。それでも押されることなく、低く当たって左を差して右上手もつかむと、前に出ながら鮮やかな上手投げ。「投げるというより、崩して、その延長で投げが決まっただけ」。崩すつもりの技で勝負を決めるところが、好調の証でもある。ただ、いつも冷静な遠藤が、この日は少し高ぶっていた。

 「あしたの取組が分かっていたから、気を抜いた相撲だと、あしたにつながらないと思った」

 12日目、自身初の大関戦が組まれた。相手は、この一番にカド番脱出を懸ける琴奨菊。所要6場所目での大関戦は雅山の5場所に次ぐ史上2位タイ。勝てば長岡(のちの大関・朝潮)に並び79年初場所以来、35年ぶりの所要6場所での大関撃破だ。鏡山審判部長(元関脇・多賀竜)は「本来なら関脇・琴欧洲だけど、優勝争いしているから。緊張感があっていい」と理由を説明した。

 この日のような快勝だけではなく、危ない相撲も逆転でものにしてきている。左足首が完治しないまま強行出場して負け越した九州場所の経験を成長につなげた。先場所の苦しい時から、日大時代に叩き込まれた土俵際の粘りが出せるようになった。苦しみがかえって土俵際の感覚を磨いた。

 初めてお年玉をあげる立場にもなった。部屋の兄弟子にも若い衆にも感謝の気持ちを込めて渡した。この日、土俵入りでつけた化粧まわしを贈られた“マダムシンコ”として有名な菓子メーカー「カウカウフードシステム」から場所前、部屋に看板商品のバウムクーヘン約100本が贈られた。スイーツ好きの遠藤。再起を懸ける初場所で気分転換になったはずだ。

 大関戦は「予想外」と驚いたが、発奮材料もある。故郷・石川県穴水町の後援会や、同町出身の在京者ら約70人の大応援団が横断幕を手に駆けつける。遠藤は「思い切って向かっていくだけ」。いつも通り静かな闘志を胸に秘めて快挙に挑む。

 ▼北の湖理事長(元横綱)まわしを取る位置、角度がいい。琴奨菊は状態が万全じゃないし、やりにくいでしょう。

 ▼伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)肘が締まっているから脇が開かない。成長が速いね。

 ▽遠藤のスピード記録 年6場所制になった58年以降、デビューから所要6場所での横綱大関戦は長岡と並び史上2位の速さ(1位は99年春場所11日目に大関・貴ノ浪と対戦した雅山の所要5場所)。12日目に琴奨菊を破れば79年初場所に大関・貴ノ花に勝った長岡と並び史上最速の所要6場所での大関撃破となる(年2場所制時代では40年夏場所に桜錦が所要6場所で横綱・双葉山に勝利した例がある)。2桁勝利達成までの日数は長岡、豊山(いずれも6場所目の13日目)を超えて史上最速。今場所、三賞を受賞すれば、長岡、豊山と並んで史上2位の速さとなる(1位は99年春場所に敢闘賞を所要5場所で受賞した雅山)。

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