動き硬く、また格下に苦杯…稀勢の里ポツリ「弱さが出ました」

[ 2014年1月12日 20:29 ]

豊ノ島にすくい投げで敗れた稀勢の里

大相撲初場所初日

(1月12日 両国国技館)
 稀勢の里は対戦成績24勝7敗と圧倒していた豊ノ島を相手にまさかの黒星。初日から格下に取りこぼし、悲願の綱獲りへ苦難のスタートとなった。

 緊張があったのか動きが硬く、もろ差しを許すと右上手も切られ、最後はすくい投げで転がされた。支度部屋に戻った稀勢の里はしばらく無言で、テーピングを外すとようやく「弱さが出ました」とポツリ。それでも「また明日からですね」と必死に前を向いた。

 初めて綱獲りに挑んだ昨年の名古屋場所でも平幕に苦戦し、7日目までに3敗を喫した。2度目の挑戦となった今場所、13勝以上の優勝が求められる状況で痛恨の1敗。それでも稀勢の里にとって希望が持てる前例もある。1981年の名古屋場所で綱獲りに挑戦した元横綱・千代の富士の九重事業部長は、初日に黒星もその後14連勝して優勝し昇進を決めた。その九重事業部長は「初日に負けたのは痛いが、ただの1敗だと思えばいい。こういうところを乗り越えて横綱がある」と27歳へエールを送っていた。

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