稀勢 綱獲りも…心配は取りこぼしに師匠の年寄名跡問題

[ 2013年12月25日 05:30 ]

気合の入った表情を見せる稀勢の里

大相撲初場所番付発表

 2度目の綱獲りに挑む稀勢の里は千葉県松戸市の鳴戸部屋で「14年をいい年にするためには最初が大事。期待を裏切り続けている。応えられるように頑張りたい」と綱獲り条件の“13勝以上のV”に照準を合わせた。

 昨年夏場所から10場所連続2桁勝利を継続中。大関の中では抜群の安定感を誇るが、課題は格下への取りこぼし。ここ3場所で豪栄道に3敗、栃煌山と千代大龍には2敗を喫した。7月の名古屋場所でもその苦手3力士に敗れて初の綱獲りに失敗しており「全て気持ちの問題」と反省点は自分でも分かっている。

 心配な問題も抱える。師匠の鳴戸親方(元幕内・隆の鶴)が年寄名跡証書を初場所初日までに相撲協会に提出できなければ、解雇を含めた厳しい処分が下される可能性が浮上。証書は11年11月に死去した先代親方(元横綱・隆の里)の夫人が所有しており、両者の話し合いは平行線という。師匠は「力士がいい相撲を取れる環境をつくり、少しでも力が出せるようにサポートしていく」と話したが、解決できるかどうかは不透明。そんな異常事態でも大関ができることは「しっかり準備すること」だけ。年末年始も元日以外は稽古に励み、初場所に臨む予定だ。

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2013年12月25日のニュース