西脇工で体罰 高校駅伝の名門、史上最多の日本一8回

[ 2013年12月23日 05:30 ]

 全国高校駅伝男子で史上最多の優勝8回を誇る兵庫県立西脇工業高(同県西脇市)で男子陸上部監督を務める男性教諭(50)が昨年9月、部員に体罰を加えていたことが22日、同校への取材で分かった。

 藤本圭悟校長によると、教諭は昨年9月中旬に奈良で開かれた大会で、当時1年生だった男子部員の頭を叩いた。部員にケガはなかったが、ことし6月末に退部し、11月から学校を休んでいる。ほかの部員への体罰は確認されていない。

 今月初旬、元部員の保護者が県教委に報告し発覚。同校が教諭から事情を聞いたところ、体罰の事実を認めた。ただ昨年9月の出来事のため「叩いた理由などはうろ覚えで、はっきり話していない」という。教諭について「体罰の報告や苦情は、これまで一件もない」という。

 大阪市立桜宮高の男子生徒=当時(17)=が体罰を受けた後に自殺してから、23日で1年。西脇工は体罰が元部員の不登校の原因になったかどうか、元部員、教諭から話を聞いて、慎重に調査を進める。

 同校は全国高校駅伝大会の兵庫代表で、22日に京都で行われた大会には「選手に責任はない」との判断で出場。10位に入った。教諭は現在、陸上部の指導から外れており、会場には行かなかった。同校はシドニー五輪女子マラソン代表でスポーツ解説者の山口衛里さん(40)を輩出するなど陸上の強豪校。教諭は陸上部のコーチを務めた後、2009年に監督に就任した。

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2013年12月23日のニュース