高橋 4位、ソチピンチ 回転不足、尻もち「重圧に負けた」

[ 2013年12月22日 05:30 ]

SPでジャンプに失敗し転倒する高橋

フィギュアスケート 全日本選手権第1日

(12月21日 さいたまスーパーアリーナ)
 ソチ切符をつかむのは誰だ?五輪代表有力とみられた高橋大輔(27=関大大学院)が82・57点の4位と出遅れ、男子の争いは混沌(こんとん)としてきた。右すねを痛め、状態に不安を抱えながら臨むとジャンプだけでなく得意のスピンでも取りこぼした。今季GP2勝の町田樹(たつき、23=関大)が93・22点で2位、小塚崇彦(24=トヨタ自動車)が90・70点で3位につけた。運命のフリーは22日に行われる。

 茫然(ぼうぜん)自失。目は潤んでいるようにもみえた。高橋は拍手を浴びて思い出したように笑みをつくったが、ぎごちない。キス&クライで得点を待つ間も表情はさえない。82・57点という得点のアナウンスに約1万7000人の大観衆から悲鳴とブーイングが起こった。本人は「プレッシャーに負けた自分がいる。凄く情けない」と受け入れた。

 直前に羽生が103・10の高得点を叩き出し、よけいに重圧がかかる出番。「慎重だったのか、緊張で体の動きがよくなかったのか…」。冒頭の4回転トーループは回転不足。続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は鮮やかに決めたが、直後にバランスを崩して尻もちをついた。「あれで焦った。あとは覚えていない。立て直すのは難しかった」と定評のあるスピンにまで乱れが生じて取りこぼした。

 勝敗の決め手となる4回転ジャンプ。現地入り後はまともに成功していない。前日20日の練習では6度試みたものの、両足着氷や転倒ばかり。この日午前の練習では1~3回転で体の動きを確認するだけにとどめ、ぶっつけ本番で挑んだ。

 約20年に及ぶ長い競技生活で着氷の衝撃を受け続けた右足は悲鳴をあげている。08年に手術した膝の古傷に加え、先月26日の練習中にはすねを負傷。4~5日間は全く氷上練習をできなかった。今月上旬のGPファイナルを欠場し、国内最終選考会に絞って懸命の調整を続けたが、SPで痛恨の出遅れだ。

 男子の五輪代表争いは混迷の度合いを増した。高橋は今季GPシリーズで羽生結弦に次ぐ総合268・31点(11月NHK杯)をマークするなど有利な条件をそろえ、今大会で表彰台に上れば代表入りは確実とみられる。だが、表彰台を逃せば微妙になる。

 不安が残る4回転をフリーでは2度跳ぶ予定。窮地に追い込まれた。だが、まだ、心は折れていない。「足が痛かろうが、何だろうが悔しい気持ちをぶつけたい」。現役ラストシーズンをここで終えるつもりはない。土壇場でエースの真価を発揮して代表の座をつかむ。

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