カーママ小笠原「主婦に戻ります」 ソチ前に家族パワー充電

[ 2013年12月19日 08:57 ]

新千歳空港に到着した(左から)小笠原、船山、苫米地、吉田のカーリング女子日本代表

 ソチ五輪出場を決めたカーリング女子の日本代表・北海道銀行フォルティウスが18日、新千歳空港に帰道した。来年1月には壮行会の開催が決まるなど、周囲で五輪に向けた準備が進む中、スキップ小笠原歩(35)は「主婦復帰」を宣言。年内いっぱいはトレーニングを休んで主婦業に専念し、年明けから五輪に向けて再始動する。

 すっかり時の人となった4人の凱旋に、新千歳空港は騒然となった。偶然居合わせた利用客はカメラを向け、地元テレビ局は生中継で帰道の様子を伝えた。そんな周囲の喧噪(けんそう)をよそに、小笠原はリラックスした表情でテレビカメラに語りかけた。「ママ、帰って来たよ」。半月ぶりに戻ってきた地元で、まずは4歳になる愛息にメッセージを送った。

 チームは年明けに予定する欧州遠征まで、年内いっぱいはオフとなる。緊張感から解放された小笠原は「家に帰って掃除をしないと。主婦に戻ります」ともう一つの顔をのぞかせた。さらに来週のクリスマスに向け「家族と過ごせるのも3年ぶり。息子には思い切り甘えさせてあげたい」と続けた。年内は「カーママ」としてではなく「主婦」に戻って英気を養う。

 五輪決定を受け、周囲も慌ただしくなってきた。来年1月22日には壮行会が開催される予定。札幌市内のホテルに300人前後を集めての会となる。出場決定後には祝電をはじめ、銀行利用客からも応援の声が寄せられている。五輪最終予選前の先月は関係者のみの壮行会だったが、北海道銀行経営企画部広報CSR室の沼田和之室長は「多くの方にお披露目して盛大に送り出したい」と話した。また、この日夜には札幌市中央区の同行本店に懸垂幕が掲げられた。縦30・8メートル、横2・4メートルに「北海道・札幌から世界へ 女子カーリング 頑張れ!日本代表(北海道銀行フォルティウス)」の文字が躍り、来年1月末まで応援ムードを盛り上げる。

 2月にはいよいよソチ五輪が開幕する。「年明けから欧州遠征も予定しているし、オリンピックに照準を合わせたい」。つかの間の充電期間を経て、小笠原は再び「カーママ」として、勝負の舞台に立つ。

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2013年12月19日のニュース