欠場の松山の分まで…“手負い”遼、アジア連覇導く!

[ 2013年12月18日 05:30 ]

ロイヤルトロフィー参戦のため中国へ出発する石川

 男子ゴルフの欧州代表とアジア代表の団体戦、ロイヤル・トロフィーは20日から3日間、中国広州のドラゴンレイクGCで開幕する。石川遼(22=CASIO)は17日、成田空港発の航空機で現地へ出発した。松山英樹(21=東北福祉大)の欠場は決まったが、09年大会から5年連続5度目の出場となる石川が大会2連覇を狙うアジアチームをけん引する。

 成田空港に現れた石川は決意に満ちあふれていた。「アジアはいいメンバーがそろっている。(中国開催で)ホームだし、欧州に食らいついていけると思う」と力を込めた。

 ライバルの思いも背負う。左手親指付け根痛の松山の欠場がこの日、発表された。今回はアジアチームの一員として共闘するはずだったが、石川は「いいパフォーマンスができない状態で出場するのはよくない。賢明な判断」と理解を示し、「英樹は“出たい”と言っていた。悔しいはず」と胸中を思いやった。

 ただし、アジアチームにとって「大きな戦力ダウン」は否めない。だからこそ石川は自らを奮い立たせる。実は石川も万全ではない。前週のタイ選手権ではアクシデントに見舞われ続けた。2日目にディボット跡(芝が削り取られた跡)からのショットで右手を痛めた。「ピリッときた。右手から首にかけて痛みが走った」と患部をかばいながらプレー。第3日にはティーショットで「悪いスイングをしてしまった」と今度は首を痛めた。フォロースルーでは痛みに耐えられず右手を離すほどだった。

 15日に羽田着の航空機で帰国してそのまま病院に駆け込んだところ、右手は打撲の疑い、首は捻挫と診断された。痛みはほぼ消えたというが、「練習ラウンドで様子を見ます」と不安も残る。それでも、「タイではアプローチとパターでカバーできた。ゴルフの神髄を見たという感じ」と手負いの中で得た収穫もあった。

 今大会を終えると、次戦は1月9日からの米ツアー、ソニー・オープン(米ハワイ州)。米ツアー参戦1年目は入れ替え戦も経験するなど苦戦を強いられた。だが、この1年の成長を示すためにも大会2連覇で13年最終戦を締めくくるつもりだ。

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2013年12月18日のニュース