松山 遼超え9冠 男子表彰全18部門中、半数獲った

[ 2013年12月10日 05:30 ]

最優秀選手など9冠に輝いた松山はトロフィーを前にガッツポーズ

 男子ゴルフの13年度表彰式が9日、都内で行われ、松山英樹(21=東北福祉大)が史上最多9冠に輝いた。これまでの最多受賞は03年の伊沢利光、09年の石川遼の8冠。また、新人では81年の倉本昌弘以来となる年間4勝を挙げて、最優秀選手賞(MVP)と最優秀新人賞(島田トロフィー)も史上初めて同時受賞し、記録ずくめの一年となった。

 9つの勲章が怪物の怪物たるゆえんだ。松山は全18部門の半数を占める部門で受賞。09年に8冠を獲得したライバルの石川を抜く、史上最多のタイトルに「1年目からこんなに多くの賞を獲れてうれしい。来年から米国に行きますが、これと同じぐらい米国でも獲れるように頑張ります」と笑顔で語った。

 来年からはいよいよ本格的に米ツアーに参戦するが、表彰式でプレゼンターを務めた永久シードの大御所たちは怪物に次々とエールを送った。「この賞に恥じないように来年からも頑張って」と“世界の青木”が語ると、“トミー”の愛称で海外でも親しまれる中嶋常幸は「青木さんと2人で、強い選手はたくさんもらえていいなと話していた。米国に行っても大活躍してください」と言葉を贈った。そして、尾崎直が「来年は米国ででっかい賞を獲るように」と話すと、松山も「期待に応えたい気持ちは強い」と力を込めた。

 賞金王を決めたカシオ・ワールドオープンで悪化させた左手親指付け根痛は「腫れは引いてきたけれども、ゴルフするには怖い部分がある」といい、エントリーしている15日の日立3ツアーズ選手権(千葉・平川CC)、20日開幕の欧州選抜―アジア選抜の対抗戦「ロイヤルトロフィー」(中国)へ回復に努めている。米ツアーには来年1月9日開幕のソニー・オープン(米ハワイ州)で復帰する。今季の米ツアーでは9ラウンドをプレーし、ショットがカップにいかに近いかを数値化した「プロミキシティ・トゥー・ホール」
と「ドライビングディスタンス」で現在1位。米ツアーでのタイトル獲得も夢ではない。

 「しっかり治して米国で勝てるように頑張りたい」。日本ツアーを最高の形で締めくくった怪物の伝説は米ツアーへと続いていく。

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