元大関・琴光喜逮捕 焼き肉店で不法滞在者雇用で

[ 2013年12月5日 05:30 ]

留置先に移送される元琴光喜の田宮啓司容疑者

 愛知県警は4日、経営する焼き肉店で不法滞在と知りながら中国人らを働かせたとして、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、元大関琴光喜の田宮啓司容疑者(37=名古屋市西区)と元力士の店員佐谷英治容疑者(35=同)を逮捕した。

 田宮容疑者は愛知県岡崎市出身。野球賭博に関与したとして2010年7月、日本相撲協会に解雇された。警視庁が11年3月に賭博容疑で書類送検したが、嫌疑不十分で不起訴処分となった。

 逮捕容疑は、名古屋市西区で経営する焼き肉店「やみつき」で在留資格がない中国人の男(45)とタイ人の男(39)を働かせ不法就労を助長した疑い。県警は、周辺に中国人らを斡旋したブローカーがいるとみて、捜査を進めている。

 田宮容疑者はこの日午前、名古屋市西区のアパートから県警の捜査員に付き添われ、警察車両に乗り込んだ。えんじ色のニット帽をかぶり、黒のトレーナー、ジャンパーの普段着で、伏し目がちだった。捜査関係者によると、調べに「不法滞在とは知らなかった」と容疑を否認。佐谷容疑者は「タイ人についてはビザがないと聞いたことがあるが、中国人については知らなかった」と供述しているという。

 県警は11月に店で働いていた中国人とタイ人を入管難民法違反(旅券不携帯)容疑で逮捕。2人とも在留資格がないことを確認した。田宮容疑者らが人手不足を解消するため雇い入れた疑いがあるとみている。

 田宮容疑者は昨年4月に店をオープン。佐谷容疑者が営業を取り仕切っていたが、田宮容疑者が店頭に立つなど接客にあたることもあったという。

続きを表示

2013年12月5日のニュース