19歳ベイカー“新種の柔道”で国際大会初出場V!

[ 2013年12月2日 05:30 ]

男子90キロ級決勝で攻めるベイカー茉秋(上)

柔道グランドスラム東京大会最終日

(12月1日 東京体育館)
 男子90キロ級でベイカー茉秋(ましゅう、19=東海大1年)が、シニアの国際大会初出場で優勝を飾った。決勝では李奎遠(24=韓国)に大内刈りで有効を奪い優勢勝ち。米国人の父と日本人の母を持つ有望株が、強豪を打ち負かして存在感をアピールした。女子78キロ超級では田知本愛(24=ALSOK)が2連覇を達成。日本勢は男子が5階級、女子が6階級を制した。

 赤くすりむけ、腫れた顔面は勝利の証だった。「頭突きもされたし、鼻血も出るし。外国人選手は強い。ボコボコにしてくる」。1カ月前に負った右足首のケガをものともせず「予想以上の結果」と爽快な笑顔で振り返った。

 東海大柔道部の上水研一朗男子監督はベイカーのスタイルを「型がない新種の柔道」だという。60キロ級だった中3から徐々に階級を上げ、そのたびに柔道の幅を広げてきた。多くの引き出しがあるからこそ、初めて対峙(たいじ)した海外の強豪にも大内刈りや大腰などを駆使して活路を見いだした。6歳の時にピアノの先生から「姿勢が悪いから柔道をやってみたら」と勧められて始めた柔道。ボクシングのパッキャオや総合格闘家のヒョードルに憧れる19歳は「日本の重量級の再建に興味がある」とまだまだ強さを追い求める。

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2013年12月2日のニュース