長島 「びっくり」今季2勝目!ソチ五輪代表ほぼ確実に

[ 2013年12月2日 05:30 ]

男子500メートルで優勝した長島

スピードスケートW杯第3戦最終日

(12月1日 カザフスタン・アスタナ)
 男子500メートルは長島圭一郎(31=日本電産サンキョー)が34秒69の好タイムで制した。今季2勝目、通算13勝目を挙げ、ソチ五輪代表入りをほぼ確実にした。加藤条治(28=同)は34秒97で4位だった。女子1000メートルの日本勢は、小平奈緒(27=相沢病院)が1分16秒55が10位に入ったのが最高だった。

 長島が勝負強さを発揮した。同走は今季初勝利を挙げた第2戦(米ソルトレークシティー)と同じ前回五輪覇者の牟太?(韓国)。抜群のスタートで飛び出すと、100メートルも全体トップで低地での自己ベストとなる9秒50で通過。2位の牟太?に0秒18差をつける完勝。2勝目に「びっくりした。スタートが良かったが、良かったのは最初の反応だけ」とクールに振り返ったが、レース後はガッツポーズを繰り返した。シーズン2勝は08~09年シーズンの3勝以来5季ぶり。ソチ五輪の頂点へ調子は上向きだ。

 常に五輪本番をイメージして戦っている。第2戦で勝って五輪切符を大きく引き寄せたが「まだ2本そろってない」と満足していなかった。五輪本番は同日に500メートルを2本滑り、その合計タイムで競う。W杯は一日1本だが、6位だった前日の35秒02との合計タイムは1分9秒71。アルチョム・クズネツォフ(ロシア)の1分9秒77を0秒06上回り、トップに躍り出た。

 楽な道のりではなかった。10月下旬の全日本距離別選手権では1本目でトップに立ったが、2本目はフライングで失格。しかも1本目直後に右手をスケート靴の刃で負傷し、約10針を縫った。日本スケート連盟の選考基準で、昨季W杯総合成績が6位だったことからギリギリでW杯代表に選出され、第1戦(カナダ・カルガリー)は格下のBクラスからスタート。窮地からはい上がった31歳が地力を見せつけた。

 今オフの練習は長距離陣の練習に交じり、体力の底上げを図った。人一倍金メダルへの思いは強い。2戦連続でライバルを同走で叩いたことも本番に向け好材料。「負けちゃいけない相手。(本番で同走となった場合に)ちょっとでも頭をよぎってくれれば」と不敵な笑みを浮かべていた。

 【男子】▽500メートル (1)長島圭一郎(日本電産サンキョー)34秒69(2)牟太?(韓国)34秒87(3)クズネツォフ(ロシア)34秒92(4)加藤条治(日本電産サンキョー)34秒97(12)羽賀亮平(日本電産サンキョー)35秒24(13)及川佑(大和ハウス)35秒27

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2013年12月2日のニュース