中嶋“おじいちゃん”Vへ3差発進!TKOも覚悟!?

[ 2013年11月22日 05:30 ]

9番、第2打を放つ中嶋

男子ゴルフツアー ダンロップ・フェニックス第1日

(11月21日 宮城県宮崎市 フェニックス・カントリークラブ=7027ヤード、パー71)
 ツアー通算48勝の中嶋常幸(59=フリー)が5カ月ぶりの復帰戦で好発進だ。4バーディー、3ボギーの1アンダー、70にまとめ、首位と3打差の6位につけた。7月に左膝半月板を手術して戦列を離れて以来の実戦となったが、今大会から使用する新パターが威力を発揮した。勝てば賞金王になる可能性がある松山英樹(21=東北福祉大)は71で10位。山下和宏(40=ザ・サイプレスGC)が67で首位に立った。
【第1R成績】

 海外の強豪も出そろう一戦で59歳の中嶋が存在感を示した。インのパット数は全体1位の「9」。5カ月ぶりの復帰戦となったが、48勝を挙げた試合感覚は衰えていなかった。「かなりのブランクだったが、この難しいコンディションの中、1アンダーは上出来。頑張りますよ。スーパーおじいちゃん」と70の6位発進に上機嫌だ。

 当初は来季の復帰を見据えていた。だが、「何が落ちたか、鈍ったか来年に向けてデータが欲しかった」と出場を決意。7月の手術後はこの日まで3ラウンドしかプレーしておらず本調子ではない。それでも、2番パー4は5Iで1・5メートルにつけ、11番は10メートル、18番は7メートルを沈めてバーディーを奪うなど、切れのあるショットとパットの技術は健在だった。

 約8年前から長尺パターを使用している中嶋だが、16年1月からクラブを体につけて振る「アンカリング」が英国ゴルフ協会と全米ゴルフ協会で禁止になることを受け、今回の休養期間に普通の長さのパターを試して、今大会で使用した。今後の現役生活にも大きく影響するパターは好調。「あとはパワーが戻れば大丈夫。きょうは1回、(1Wが)295ヤードというのがあった。295ヤードじゃだめだ。315ヤードはいかないと」と声のトーンも上がった。

 「最初から2日しか(プレー)できないと思っていた。トレーナーからはタオル投げたらやめろと言われている」と“TKO負け”も覚悟して臨んだはずが首位とは3打差。今週勝てば尾崎将の55歳241日を抜き、59歳35日での最年長優勝も狙える位置につけた。5月のダイヤモンド・カップでは3日目に首位に立ち、松山と優勝争いをしたが失速して6位。今大会は最後までファイティングポーズを取り続ける。

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2013年11月22日のニュース