日馬富士 難敵撃破11連勝 5場所ぶりVへ「よく反応した」

[ 2013年11月21日 05:30 ]

日馬富士(右)がはたき込みで豪栄道を下す

大相撲九州場所11日目

(11月20日 福岡国際センター)
 日馬富士と白鵬の両横綱が全勝をキープした。日馬富士は関脇・豪栄道に完勝。白鵬は関脇・栃煌山を押し出し、単独最多となる3度目の年間80勝を達成した。大関・稀勢の里と鶴竜は2敗を守った。平幕では千代大龍がただ一人、2敗で追走している。
【11日目取組結果】

 5場所ぶりの賜杯に燃える日馬富士が、先々場所敗れている難敵の豪栄道を文句のない内容で退けた。頭から当たって低い姿勢で突き放し、相手が突っ込んできたところを、はたき込んだ。「集中していた。無理に押さずに動きを見極めて、体がよく反応した」と満足げに振り返った。

 体重は幕内最軽量で、平均より約25キロ軽い135キロだが、今場所は「意外と土俵に上がるとみんな小さく見えるよ」と余裕がある。一番あたり約4秒で勝負をつけており、持ち味の速攻がさえている。

 横綱昇進後2度目の賜杯奪回へ残り4番、発奮材料も増えてきた。この日の取組前に相撲協会より、5日目に観戦した元ビートルズのポール・マッカートニーから懸賞が出されることが発表された。12日目、13日目、千秋楽の結び指定で各5本ずつ(手取り15万円)。取組前に土俵を回る懸賞旗は新作アルバムをデザインしたものとなり、現在急ピッチで製作中。旗は間に合わない可能性もあるが、懸賞袋には「ポール マッカートニー」と明記されるという。

 支度部屋でこれを伝え聞いた日馬富士は「マジで?すごくうれしい!CD買わなきゃ」とテンション、アゲアゲだ。

 それだけではない。部屋がある福岡・太宰府天満宮も優勝パレードの準備を始めた。既に道路の使用許可を所轄の警察署から取得済みで、福岡国際センターで使ったオープンカーを参道でも走らせる予定となっている。また、優勝力士恒例のタイ持ちの会場は、横綱昇進時に伝達式で使われた思い出の場所「文書館」で行う方針だ。

 九州は昨年、初めて横綱として臨んだが、そのときは9勝に終わっている。名誉挽回の舞台は整った。「今場所は今場所。一日一番に集中して、全身全霊でやるだけ」と決意を口にした。

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2013年11月21日のニュース