帝京大 対抗戦3連覇 12・1慶大撃破で2年ぶり全勝Vだ

[ 2013年11月18日 05:30 ]

<帝京大・明大>後半36分、帝京大・森谷(中央)がトライを決める

関東大学ラグビー対抗戦

(11月17日 秩父宮)
 対抗戦の1試合が行われ、大学選手権4連覇中の帝京大は明大を36―17で下し、1試合を残して3季連続4度目の対抗戦優勝を決めた。風上の前半に4トライを奪い、後半は8―14と劣勢ながらもリードを守った。帝京大は12月1日の慶大戦(秩父宮)で、2年ぶり2度目の全勝優勝を目指す。

 これも王者の矜持(きょうじ)か。ノーサイドの笛を聞いても、帝京大フィフティーンに笑顔はなかった。主将のSO中村(4年)は「先を見ずに一戦一戦と言ってきた。次に向けていいモチベーションになった」と口を結んだ。

 前半8分に左ラインアウト後の連続攻撃から、フッカー坂手(2年)が先制トライ。その後も昨季トライ王のWTB磯田(3年)、中村と取るべき人がトライを重ねた。前半は28―3。勝負ありの雰囲気すら漂ったが、風下の後半は明大の猛アタックに苦しみ、1トライを奪うのがやっと。岩出雅之監督は「後半は甘さが出た。これで選手に緊張感が出ると前向きに捉えたい」と話した。

 とはいえ大学選手権5連覇に向け、視界は明るい。正フランカーのイラウア(2年)はリザーブスタート。岩出監督は「連覇というのはそういうこと」と説明した。多くの選手に出場機会を与え、層を厚くして来季以降にもつなげる。指揮官は「(シーズン)最後は一番いいメンバーでいく」と予告した。

 中村は最後に「(祝勝会は)ありません。夕食も普通です」と笑った。まだまだ道半ば。赤い軍団が喜ぶのは、V5の瞬間だけだ。

 ▽帝京大ラグビー部 70年創部。78年に関東大学対抗戦に加盟。83年に大学選手権初出場。96年に岩出雅之監督が就任して強化が本格化したが、98年には部員の不祥事で公式戦出場を辞退した。02年大学選手権で初のベスト4。08年対抗戦で初の1位(優勝)。昨季は82~84年度に3連覇した同大を抜き、大学選手権4連覇を達成した。大学選手権出場20回、優勝4回。チームカラーは赤。グラウンドは東京都日野市。

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2013年11月18日のニュース