中大躍進の開幕5連勝 16日に流通経大と無敗対決

[ 2013年11月5日 06:00 ]

<拓大・中大>試合後に喜びを爆発させる山北主将(手前右)ら中大フィフティーン

関東大学ラグビー

(11月4日 上柚木)
 リーグ戦グループ1部の2試合が行われ、昨季6位の中大が拓大を50―17で破り、開幕から5戦5勝とした。2年ぶりの優勝を目指す流通経大は74―10で日大に快勝し、こちらも全勝をキープ。勝ち点20で首位に並んでいる両校は、16日に江戸川区陸上競技場で直接対決する。

 試合中に飛び出したはやりのセリフが今季好調の中大を象徴していた。後半開始から2トライを奪われ、17―29と追い上げられた後の同16分。グラバーキックをWTB渡辺(2年)が処理してトライに持ち込むと、ゴールキックを待つ円陣から「やられたらやり返す。倍返しだ!」と声が上がった。勢いづいてその後も2トライ。有言実行で突き放した。

 快進撃の原動力は「中大一族」と称されるチームの一体感だ。部員はリーグ戦1部最少の57人。1学年平均では1チームすら組めず、留学生も皆無だ。それでも、OBで就任4年目の松田雄監督が「主将の山北を中心に少ない部員が一丸となっている」と話す通り、試合中も選手の声が途切れないチームは、常に明るい雰囲気が漂う。

 今季から、大東大やリコーで活躍した酒井宏之氏をヘッドコーチに招へい。俳優や舞台役者としても活躍する同ヘッドは「大学ラグビーは雰囲気が大切。雰囲気で実力以上のものを発揮することがある」と意識改革を徹底した。劣勢でも下を向かなくなったフィフティーン。72年以来、41年ぶり2度目の優勝も夢じゃない。

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2013年11月5日のニュース