未来的な外観 活力与える 新国立競技場 建築事務所が反論

[ 2013年11月1日 21:53 ]

 2020年東京五輪のメーン会場として改築される国立競技場をデザインした英国の建築事務所の担当役員が10月31日、取材に応じ、費用増大や景観破壊の批判に「議論は歓迎するが、設計のコンセプトは正しい。未来的な外観は、このエリアに活力を与える」と反論した。

 独創的な流線形のデザインは国際公募で昨年11月に選ばれた。著名な女性建築家、ザハ・ハディドさんが代表を務める事務所のジム・ヘベリン氏は「競技場は一帯の緑地の端にあり、景観に影響を及ぼすほどではない。他の施設と隣接し、近代的なスポーツの拠点となる」と主張した。

 敷地面積が現在の約1・6倍となり、巨大だとの指摘には「収容人数8万規模のスタジアムを造るにはある程度の大きさになり、地域へのインパクトは避けられない」と認めた上で「立体通路も造り、現状より使いやすくなる」と説明した。

 約1300億円と見込まれた整備費が最大で3千億円になるとの試算には、競技場を運営する日本スポーツ振興センターと細部を詰めており「機能を縮小すればある程度削減は可能」とした。

 同事務所が設計した12年ロンドン五輪の水泳センターも特徴的な波形の屋根などで議論があったとし「当事者以外から異論が出るのはいつものこと。話し合いはわれわれにとっても重要だ」と述べた。

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2013年11月1日のニュース