帝京大 筑波大を返り討ち 3軍だった牧田 値千金キャッチ!

[ 2013年10月21日 06:00 ]

<筑波大・帝京大>前半30分、ハイパントと捕った帝京大・牧田

関東大学ラグビー

(10月20日 秩父宮ほか)
 対抗戦は3試合が行われ、大学選手権4連覇中の帝京大が、昨年度の大学選手権決勝で対戦した筑波大を10―3で破り、4戦4勝とした。時折、横殴りの雨が降る悪条件の中、前半30分に味方のハイパントを4年生CTB牧田旦(あき、湘南工大付)がダイレクトキャッチ。唯一のトライにつなげるビッグプレーで勝利をもたらした。リーグ戦1部では、立正大が日大を12―5で下し、今季初勝利を挙げた。

 ドンピシャのタイミングだった。前半30分、自陣10メートルからSO中村が高々とハイパントを蹴る。牧田は全速力で飛び出すと、相手陣内10メートル付近で待ち受ける相手ディフェンスをあざ笑うかのように、ジャンプ一番でつかみ捕った。パスをつなぎトライを挙げたNo・8李聖彰の存在もかすむスーパーキャッチだった。

 「自分の長所は長身(1メートル83)。ボールのキャッチにも自信があった。(蹴った)中村とは意思疎通ができていました」

 雨天の中、両軍ともにハンドリングミスが続出。前半12分にPGで3点のリードを奪ったものの、ここまで3試合で計298得点の王者にとっては、ストレスのたまる展開だった。こう着状態を打開したのは、4年生ながらこの日が対抗戦2試合目の先発出場だった牧田。高校時代も花園とは無縁だった遅咲きヒーローは「秩父宮は初めて。去年は(3軍扱いの)Cチームだった。リアクションの速さは発揮できた」と相好を崩した。

 前人未到の大学選手権4連覇を果たした昨年度は、対抗戦の筑波大戦で10―24とまさかの敗戦。結果的に明大を含む3校同時優勝となった苦い経験を、主将を務める中村は「(心の隙が)あったかもしれない」と振り返る。この日も思うようなアタックができず、後半は得点0。それでも自陣22メートルラインの突破はほとんど許さない堅守で耐えた。岩出雅之監督も「試合全体を支配し、危ないシーンはなかった。イライラせずに集中できたことが勝因」と得点差以上の勝利と評価した。

 次戦は11月3日、全勝対決となる早大戦。「楽しみです。日本一に向けて大きな試合になる」と中村主将。5年連続の頂点へ、ヤマ場も全員で乗り越える。

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2013年10月21日のニュース