遼6差9位浮上 アプローチ練習が奏功

[ 2013年10月20日 06:00 ]

第2ラウンド、笑顔でホールアウトする石川遼。通算9アンダーで9位に浮上

USPGAツアー シュライナーズホスピタル・オープン第2日

(10月18日 米ネバダ州ラスベガス TPCサマリン=7243ヤード、パー71)
 20位から出た石川遼(22=CASIO)は5バーディー、ノーボギーの66で回り、通算9アンダーの133で首位と6打差の9位に浮上した。アプローチがさえて前日に続いて60台をマークし、好位置で決勝ラウンドに進んだ。63で回ったウェブ・シンプソン(米国)が通算15アンダーで単独首位に立っている。

 日が傾いた最終18番。石川が魅せた。右ラフから打った第2打はグリーン右手前に止まった。ピンまで7ヤードのアプローチ。低く打ち出すと、ボールはカラーでバウンドしてグリーン上を転がり、縁をくるりと回ってからカップに吸い込まれた。

 会心のチップインバーディー。キャディーとハイタッチを交わし「本当に暗くて長いパットをしたくなかった。アプローチで近くに寄せてフィニッシュしたいと思っていた。アプローチのフィーリングが良かったので硬くならずに打てた」と満足げな笑みを浮かべた。

 ノーボギーのラウンドを支えたのはアプローチだ。ティーショットが乱れ、フェアウエーキープは14ホール中4ホール。出だしの1番は左に曲げ、第2打もグリーン左に外したが、1メートルに寄せてパー発進。2番も第1打は左に飛んだが、花道からの第3打を1メートルに付けてパー。「1番も2番も易しいアプローチだったけど、パーを取れたのは良かった。ああいうアプローチでつまずくと流れが悪くなる」。“寄せワン”でピンチをしのぎリズムをつかむと、11番で残り120ヤードの左ラフから2メートルに付けるなど5つのバーディーを奪った。

 今週はアプローチの基礎練習に時間を割いている。左手だけで打つなど、フェースをボールにきちんとコンタクトすることを意識して感覚を磨く。その成果が早速表れ「1番も2番も18番も何も細工せずストレートの回転(のショット)を打った」と胸を張った。

 パーオンできなかったホールをパー以上で上がる確率を示すデータ「スクランブリング」で、昨季は53・27%(ランク160位)と低迷。アプローチ、パットなどショートゲームの強化が課題として浮き彫りとなっていた。この日は4ホールでパーオンを逃したが、いずれもパー以上で切り抜け、スクランブリング100%をマーク。進化を示すラウンドとなった。

 「(4日間で)16アンダーが自分の中で最低限のスコア」と目標を設定している。2日間はシナリオ通りの展開。決勝ラウンドに向けても「最低4アンダーを目指して明日以降も頑張りたい」と決意は変えない。

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2013年10月20日のニュース