美姫に厳しい現実 優勝もソチ代表絶望的な低得点

[ 2013年10月15日 06:00 ]

安藤は得意のジャンプで精彩を欠き、得点が伸びなかった

フィギュアスケート関東選手権最終日

(10月14日 新横浜スケートセンター)
 4月の女児出産を経て14年ソチ五輪を目指す安藤美姫(25=新横浜プリンスク)に、厳しい現実が突きつけられた。スタミナに不安があるフリーで、ジャンプミスなど精彩を欠いて91・05点にとどまり、合計も147・30点。優勝はしたものの、前日のショートプログラム(SP)に続いてフリー、合計でも復帰戦のネーベルホルン杯(9月、ドイツ)を下回った。合計147・30点は昨年の全日本選手権では10位相当。現状では五輪出場は絶望的だ。

 悔しそうに両腕を振り下ろし、険しい表情で天を仰いだ。「火の鳥」に乗ったフリー。スタミナに不安のある4分間で、安藤は羽ばたけなかった。採点が甘くなる傾向があるとされる国内大会でSP、フリー、合計が、復帰戦だった2週間前のネーベルホルン杯(ドイツ)より全て下。試合後は「(マスコミに)話すと違ったふうに伝わってしまう」と関係者に漏らして取材に応じず、表彰式を終えた後に文書でコメントを発表した。

 「フリーの演技に関しては、久しぶりの国際大会の疲れを残してしまい、課題の残る2日間になりましたが、ドイツとこの試合を経て今の自分に何が足りないかが明確になったので今後につながる良い試合になったと思います」

 単発で跳んだルッツとループの3回転が、ともに回転不足の判定。3回転トーループは2回転になった上に、バランスを崩して手をついた。ジャンプで精彩を欠き、課題のスピンはネーベルホルン杯のフリー、前日のSPに続いて、最低評価のレベル1があった。表現力が評価される5項目の演技点でもネーベルホルン杯を上回れず。関係者によると古傷の右肩にも痛みがあり、復帰戦からの上積みを見せることはできなかった。

 今大会を滑りきり11月の東日本選手権(群馬)には駒を進めたが、厳しい数字がズラリと並ぶ。合計点は昨年の東日本で3位、全日本では10位相当。フリーだけでも5日のジャパン・オープンで135・16点を出した浅田と44・11点差もある。今季GPシリーズに参戦しない安藤が五輪切符をつかむためには、12月の全日本で優勝を求められる公算が高い。「今後は皆さまの心に残る演技をお届けできるよう努力していきたい」。全日本へのカウントダウンが進む中、得点もパフォーマンスも上がらない。夢舞台に立つことは、今のままでは夢物語だ。

 ◆安藤のソチ五輪への道 現時点で安藤は五輪最終選考会・全日本選手権の出場権がない。11月の東日本選手権6位以内で、全日本の出場資格を得る。ソチ五輪の枠は3で、全日本の優勝者は決定。2人目はGPファイナル日本人最上位メダリストと全日本の2、3位選手の中から選考。2人目の選考から漏れた選手と、世界ランク日本人上位3人、国際大会のベストスコア日本人上位3人の中から3人目の代表を選考する。GPファイナルに出場せず、世界ランク、シーズンスコアも上位に入ることが難しい安藤には、全日本優勝が求められそうだ。

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