遼7位浮上 タランチュラと遭遇は吉兆!?

[ 2013年10月14日 06:00 ]

第3日の7番でティーショットを放つ石川遼

USPGAツアーフライズコム・オープン第3日

(10月13日 米カリフォルニア州サンマルティン コードベール・ゴルフクラブ=7368ヤード、パー71)
 11位で出た石川遼(22=CASIO)は1イーグル、5バーディー、3ボギーの67で通算10アンダーの7位に浮上した。首位との5打差を守り、開幕戦優勝に希望を残した。パットに苦しんだが、ショットは絶好調で、10番で第2打を放り込むイーグルを記録すると、17番パー4では1オンに成功した。松山英樹(21=東北福祉大)は34パットと苦しみ、68で通算9アンダーの12位。ブルックス・ケプカ(23=米国)が通算15アンダーで首位を守った。

 優勝争いに残るため、イチかバチかの賭けに出た。358ヤードの17番パー4で石川が1オンを狙った。ティーグラウンドが表示より大幅に前に出ており、約280ヤード。1Wを普通に打てば飛びすぎるため、30ヤードほどスライスをかけた。「統計的にうまくいくとか考えるとダメ。もう気合でいくしかなかった。練習でもしたことがないショット」

 腹をくくった一打はイメージ通りにグリーンに落ちた。5メートルのイーグルパットは外れたが、1つ伸ばして通算10アンダーで3日目を終えた。

 朝は肝を冷やした。バンカー練習後に、タランチュラと思われる大きなクモを発見した。そのせいか、試合ではクモの糸が絡みついたかのようにパットのスムーズさを欠いた。カラーから打ったものも含め、3パットのボギーが3度。それでもショットは好調で、序盤はベタピンバーディーの連続。特に10番は完璧だった。残り約100ヤードを55度のウエッジで打つと、ボールは花道に落ちた後、ラインに乗ってカップに消えた。今季初イーグルだった。

 「難しい距離でしたけど、55度が凄く仕事をしてくれる」。これまで100ヤードの距離は泣きどころだった。51度と59度の2本のウエッジで力加減を調節してきたが、距離感に苦しんだ。そこで、8月の全米プロ選手権から、クラーク・キャディーの助言で55度を投入。代わりに3Wを抜き、新境地を切り開いた。

 最終日は5打差を追う。好スコア連発のコースなら、何が起こるか分からない。「序盤は普通にいって、流れが来なければ自分から仕掛けたい」。狙うは一発逆転だ。

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