比嘉 3日連続60台で首位守った 初10代メジャーVに前進

[ 2013年9月15日 06:00 ]

通算11アンダーでホールアウトし、胸を張る比嘉。後方は首位タイのイ・ボミ

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第3日

(9月15日 北海道恵庭市 恵庭カントリー倶楽部=6682ヤード、パー72)
 プロ2年目の19歳の比嘉真美子(フリー)が5バーディー、1ボギーの68で回り通算11アンダーで、イ・ボミ(25=韓国)とともに首位を守った。ショット、パットともに好調で初の10代メジャー制覇に前進した。また、ツアー通算50勝の元賞金女王・不動裕理(36=フリー)も68をマークして6位から通算7アンダーの3位に浮上した。3位で出た原江里菜(25=NEC)がさらに1打差の4位に続いている。

 19歳にいきなり試練が訪れた。1番パー4、フェアウエー左サイドのバンカーからの第2打はグリーン右のラフへ。北海道特有の粘り気ある芝にアプローチを6メートルショートしてボギー発進。崩れてもおかしくない状況だが、「イメージは悪くなかった」とすぐ気持ちを切り替えた。

 5番で3メートルのパットを沈めて取り戻すと、6番ではティーショットがフェアウエー中央のラフに入る不運にも「気にしていなかった」。残り135ヤードからの第3打を9Iでピン3メートルに付けて連続バーディー。12番パー5では第1打を左ラフに入れて第2打はフェアウエーに出すだけになったものの、残り100ヤードの第3打をピン4メートルへ。13番では15メートルのバーディーパットをねじ込んだ。

 同組のイ・ボミとのマッチレース。2度も2打のリードを許したが「他の選手のことは気にせず自分のリズムでプレーした」と焦りはなかった。降雨のため競技が2度中断。比嘉の入った最終組は2時間近くスタートが遅れたが、朝食をゆっくり食べて、コースの往復に利用している車の中で音楽を聴いたり、応援に来ている家族と話をしてリラックス。ピンチにも不測の事態にも動じない秘けつを問われ「前半戦で優勝争いして2回優勝したので経験値が増えた。その経験を生かして落ち着いてプレーできている」と分析した。

 同じ沖縄県出身で連絡を取り合う先輩・宮里美香が海外メジャーのエビアン選手権で首位発進したことを知り、背中を押された。「凄いスコア(65)で回っていたので、私もああいうスコアで回りたいと思った」

 この大会では、プロテストに合格したばかりで出場権のないルーキーがスコアボード係などの裏方をこなす。比嘉も昨年の大会で経験した。「ボランティアでいろんな人にお世話になった。感謝している」。それから、わずか1年で立場は大きく変わった。

 大会最年少優勝、史上初の10代メジャーチャンピオンは目前。それでも「スタートしたら年齢は関係ないし、一プレーヤーなので考えずに自分のペースでラウンドするだけ」と真っすぐ前を見据えた。

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