19歳比嘉が首位 史上初の10代メジャー制覇へ

[ 2013年9月14日 06:00 ]

3番、木戸愛(左)と談笑する比嘉真美子

女子ゴルフツアー日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯第2日

(9月13日 北海道恵庭市 恵庭カントリー倶楽部=6682ヤード、パー72)
 初出場の比嘉真美子(19=フリー)が5バーディー、1ボギーの68で回り通算7アンダーに伸ばし、3打差の5位から首位に浮上した。今季3勝目、そして大会最年少優勝、史上初の10代でのメジャー制覇を懸けて決勝ラウンドに臨む。69で回ったイ・ボミ(25=韓国)も首位に並んだ。

 比嘉が首位を捉えた。17番で3メートルのバーディーパットを決めると、18番パー4では残り143ヤードの第2打を8Iでピン左奥30センチへぴたり。これも難なく沈めて独走していたイ・ボミに並んだ。「きょうはショットが凄く良くてピンに絡むショットがいくつかあった。気持ちよくラウンドできた」。会心のラウンドを終え、スタンドの拍手に軽く右手を上げて応えた。

 1メートル61、58キロの体をフル稼働させるスイングで1Wの平均飛距離は270ヤード以上を誇る。そのパワーを生かしてパー5で3バーディーを稼いだ。7番では残り230ヤードの第2打を5Wでピン横3メートルに運び2オン2パットでやすやすとものにした。

 アマ時代の11、12年に日本女子アマ選手権を連覇。大舞台に強くメジャーに懸ける思いもある。「メジャーで難しいセッティングになると思ったので2週間アプローチを練習した」。北海道入りした2週前からこの大会に備え、粘りのある洋芝からのアプローチ練習をこなした。58度のウエッジは、深いラフでも抜けが良くなるようにバンス(ソールの出っ張り)の角度を8度から12度に変更した。だがそのウエッジに頼る必要のない危なげないプレーだった。

 最終日に19歳339日となる比嘉が勝てば06年に宮里藍が樹立した大会最年少優勝記録(21歳83日)を更新。89年JLPGAレディーボーデンカップ(現ツアー選手権リコーカップ)で平瀬真由美がマークしたメジャー最年少優勝記録(20歳27日)も塗り替え、初の10代メジャー女王になる。

 6月の全英リコー女子オープンで日本人最高の7位に入り海外志向がより強まった。早ければ15年から米ツアー参戦の意向を持つ。16年リオデジャネイロ五輪出場に意欲を示し、7年後の東京五輪にも「絶対出場しメダルを獲れるように頑張りたい」と言い切る。

 世界への飛躍を見据え、3年シードが得られるメジャータイトルは喉から手が出るほど欲しい。「メジャーと言われる試合で勝ち抜くことが上に行くために必要」。19歳は頂点しか見ていない。

 ◆比嘉 真美子(ひが・まみこ)1993年(平5)10月11日、沖縄県国頭郡生まれの19歳。11歳の時にゴルフを始める。アマチュア時代には日本女子アマチュア選手権を連覇。昨年7月にプロ転向。今年のヤマハ・レディースで初優勝。リゾートトラスト・レディースで2勝目。現在賞金ランク8位。1メートル61、58キロ。血液型O。

 ▼1位 イ・ボミ チャンスでバーディーが取れたので良かった。メジャーだし、まだ今年優勝がないし、もっともっと頑張る。(4バーディー、1ボギーの69)

 ▼3位 酒井美紀 きのうのようにうまくはいかないと思っていた。残り2日間でトータル8アンダーにしたい。ショットもパットも悪くないのであとは自信だけ。(73で首位から陥落)

 ▼6位 不動裕理 グリーンが速くて下りのタッチを合わせるのが難しかった。ショットが良くなくてだましだましなのであと2日間持つかな。(70で16位から浮上)

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