酒井 「びっくり」首位発進!自己ベストタイ66出た

[ 2013年9月13日 06:00 ]

12番 ティーショットを放つ酒井

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第1日

(9月12日 北海道恵庭市 恵庭カントリー倶楽部=6682ヤード、パー72)
 酒井美紀(22=国際スポーツ振興協会)が自己ベストタイの66をマークして首位発進した。恵庭CCは距離が長く、飛距離の出ない酒井にとっては不利なコースだが、この日は4ホールのティーグラウンドが前方に変更。正確なショットを武器に7バーディー(1ボギー)を稼いだ。2位とは2打差。メジャーでのツアー初優勝に向けて残り3日間に臨む。
【第1R成績】

 最終18番でボギーを叩いても酒井の笑顔が消えることはなかった。メジャーで首位発進に「びっくりです。ショットもパットも良かったし(同組の堀)奈津佳ちゃん、(野村)敏京とリズム良く回れた」と目を丸くした。6番で第3打を2メートルにつけて初バーディーを奪うと8番までの3連続バーディーで波に乗った。13番では12メートルのパットを沈めた。66は昨年アース・モンダミンカップ第2日にマークした自己ベストに並ぶ好スコアだった。

 スタート前、クラブハウスに張り出された通達を見て酒井はにんまりした。白い紙に「選手各位 下記のホールのティーグラウンドを変更いたします」と記され、2、11、14、15番のティーグラウンドを前方に変更することが告知されていた。最近の雨でランが出ないため条件が厳し過ぎるとして日本女子プロゴルフ協会が決定したもので11、14、15番は25ヤード、2番は55ヤードも短くなった。

 酒井は1メートル65、78キロの恵まれた体格ながら1Wの平均飛距離は「飛んで230ヤード」。女子プロゴルファーとしては飛ばない部類だ。練習ラウンドの2番は第2打を3Wで打ってもグリーンに届かず「今週は大変なゴルフになる。2番はボギーホール、パー73と考えてやろう」と苦戦を覚悟した。

 ところが、その条件が一変。飛距離は出ないが正確なショットを持つ酒井でも勝負できる舞台に変わった。「だいぶほっとした」。フェアウエーの幅が20~30ヤードと狭いセッティングの中、第1打でフェアウエーを外したのはわずか3回。435ヤードから380ヤードに短縮された2番は第2打を4Iで打ってパーセーブした。
 
 昨年も2位発進(最終的に25位)とこの大会との相性は悪くない。ツアー最高成績は5位だが、メジャーで初勝利の快挙も現実味を帯びる。それでも22歳は大きな体を縮めて「4日間の貯金ができただけだと思います。目標は20位。昨年より上に行きたい」と控えめな目標を口にした。

 ◆酒井 美紀(さかい・みき)1991年(平3)5月24日、福島県いわき市生まれの22歳。8歳の時にゴルフを始める。10年8月にプロ転向。12年西陣レディース、CATレディースの5位が最高成績。今季獲得賞金は2403万3533円(ランク28位)。得意クラブはドライバー。1メートル65、78キロ。血液型A。

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2013年9月13日のニュース