20年五輪の実施競技 レスリング残留確実に

[ 2013年9月7日 21:21 ]

東京・JR原宿駅前にある、レスリング女子金メダリストの吉田沙保里選手の大看板

 2020年夏季五輪の実施競技の残り1枠を決める8日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、レスリングが野球・ソフトボール、スカッシュを退けて選ばれることが7日、確実となった。競技関係者の話などで分かった。競技は8日正午(日本時間9日午前0時)からのIOC委員による投票で決まる。

 伝統競技のレスリングは2月のIOC理事会で除外候補となったが、国際レスリング連盟(FILA)が進めてきた組織改革が評価されたとみられる。IOC委員の間にはレスリングを除外候補にしたのは間違いだった、という意見が大勢を占めている。

 世界スカッシュ連盟で会長を務めたIOCのイムラン委員(マレーシア)は「今回はレスリングが本命で、非常に強い。スカッシュは厳しい」と劣勢を認めた。国際野球連盟関係者も、約100人のIOC委員による投票で「野球・ソフトは30票ぐらい取れればいい。そうすれば将来の復帰へつながる。今回はレスリングだろう」と語った。

 FILAはIOCから指摘された問題点の解消に向け、迅速に対応した。女性役員を増やし、選手委員会を新たに発足させるなど旧態依然とした組織を一変させた。ルールも観客に分かりやすいものに変更し、女子の階級も現行の4から6に増やすことを決めた。

 IOCは5月の理事会で、残り1競技の候補をレスリングなど3競技に絞り込んだ。(共同)

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2013年9月7日のニュース