遠藤 新入幕で6年ぶり横綱戦に意欲「結びの一番で…」

[ 2013年9月3日 06:00 ]

新入幕の遠藤が番付を手に笑顔を見せる

 日本相撲協会は2日、大相撲秋場所(15日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、昨年のアマ横綱で日大出身の遠藤が昭和以降最速となる初土俵から所要3場所での新入幕を果たした。4場所連続27度目の優勝を目指す横綱・白鵬も遠藤に注目。東前頭13枚目ながら成績次第では07年秋場所の豪栄道以来6年ぶりに新入幕力士が横綱と対決する可能性も出てきた。23歳の高安が西小結へ昇進。平成生まれで初の三役昇進を果たした。

【番付表】

 デビューして3場所しかたっていないというのに、遠藤の会見が行われた追手風部屋(埼玉県草加市)は約50人の報道陣でごった返した。その光景を目の当たりにした22歳は「去年の今ごろは大学(日大)にいて、1年後にこうなると思っていなかった。びっくりです」と照れ笑いを浮かべた。名古屋場所は14勝1敗で新十両優勝を果たし、史上最速で番付の最上段に昇進。新しい番付で、ひときわ大きくなったしこ名を確認すると、表情を引き締めた。

 番付運もあって今場所は東前頭13枚目に昇進。先場所同様に連勝街道を歩んで優勝争いを演じれば、終盤で横綱と対戦する可能性もある。新入幕力士の横綱挑戦が実現すれば、07年秋場所14日目の豪栄道(対白鵬)以来6年ぶり。白鵬も注目する存在の一人に名前を挙げており、「素直にうれしいですね。結びの一番でやってみたいですが、まだまだ不足ですかね」と遠藤は目を輝かせた。

 日大の相撲部総監督を兼ねる“恩師”の田中英寿理事長にも電話で新入幕を報告。「自分が頑張って後輩たちが活気づいたらいい」と後輩たちにエールを送る。出世が早くて改名の機会を逸し、本名のまま取り続ける。甘いマスクに精悍(せいかん)さが加わった日本人の大器は「十両と同じように幕内でも負けることは考えたくない」と強気に締めくくった。

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2013年9月3日のニュース