室伏と子どもら 五輪招致願い国立競技場聖火台磨く

[ 2013年9月1日 18:15 ]

 陸上男子ハンマー投げ金メダリストの室伏広治らが1日、2020年夏季五輪の東京招致成功を祈願し、1964年の東京五輪で使われた国立競技場の聖火台を磨いた。

 強い日差しが照りつける中、子どもたちと一緒に雑巾で丹念に磨きあげた室伏は「開催都市決定まであとわずか。招致実現への気持ちを込めて磨いた」と話した。開催都市決定は8日。

 聖火台は高さ2・1メートル、重さ2・6トン。東京五輪に先駆けて行われた58年のアジア競技大会のために作られた。埼玉県川口市の鋳物職人の親子、鈴木万之助さんと息子の文吾さんが制作、万之助さんは完成前に亡くなった。

 08年に86歳で亡くなるまで毎年、文吾さんが磨き続けてきたことに感銘を受けた室伏選手が、09年に聖火台磨きのイベントを発案。スポーツに親しむ子どもたちとともに磨いてきた。

 作業後、文吾さんの弟の昭重さん(78)は「ぜひ東京で開催してほしい。父と兄の作った聖火台をもう一度使ってもらえればうれしい」と笑顔を見せた。

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2013年9月1日のニュース