上野、スミス超え!日本リーグ単独最多173勝目

[ 2013年8月31日 12:30 ]

ソフトボール女子の日本リーグで単独最多の173勝目を挙げ、笑顔で花束を掲げるルネサスエレクトロニクス高崎の上野由岐子

 ソフトボール女子の日本リーグで、ルネサスエレクトロニクス高崎のエース上野由岐子が31日、今季9勝目でリーグ通算では単独最多となる173勝目(36敗)を挙げた。元米国代表のミッシェル・スミスの記録を更新し「尊敬していた選手を追い越せたことに価値がある」と笑顔で喜んだ。

 群馬県の高崎市城南野球場で行われたペヤング戦で0―0の3回から登板。一人も走者を出さずに5回を投げ、4―0の勝利に貢献した。31歳の上野は2001年のリーグデビューから毎年2桁勝利を挙げている。

 偉業達成に至る過程では現役を続けるかどうかで迷った時期もあった。08年北京五輪で金メダルを獲得した後に「達成感とかで気持ちが切れかけて、やめていいならやめたいと思った」と明かした。ルネサスの宇津木麗華監督に「ソフトに恩返しをする番だ」と諭され「楽になれた。今は新しい気持ちでソフトに向き合えている」と話した。

 現在はコーチ兼任。個人記録の目標は定めず「若い投手にどんどん投げてほしい」と言う。20年五輪の実施競技を決める国際オリンピック委員会の総会が近づき「祈る思いです」と五輪競技復帰への心境を述べた。

 ▼宇津木妙子・元日本代表監督の話 重圧に強く、自分がやらなきゃという気持ちも強い選手。一つ一つ積み重ね、謙虚に取り組んだことがこういう結果につながったと思う。

 ▼宇津木麗華・ルネサスエレクトロニクス高崎監督の話 彼女にしかできない記録。よくやったと思う。生活の中でも意識が高く、自分のペースを崩さない。まだまだこれから。記録は通過点だと思っている。

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