同学年の遼&松山に続く!大学生の大堀奪首アマV狙う

[ 2013年8月24日 06:00 ]

17番、セカンドショットを放つ大堀裕次郎

男子ゴルフツアー関西オープン第2日

(8月23日 兵庫県三木市 オリムピックゴルフ倶楽部=7298ヤード、パー72)
 アマチュアの大堀裕次郎(21=大阪学院大4年)が5バーディー、1ボギーの68を出し、通算7アンダー、137で5位から首位に浮上した。石川遼、松山英樹と同世代が、ツアー初出場でいきなりの予選をトップ通過。甲子園球場から徒歩15分の場所で生まれ育った“コテコテ”の関西人が地元兵庫の大会で快挙を狙う。1打差の2位に通算10勝の池田勇太(27=日清食品)が付けた。

 林の中でも落ち着いていた。16番の第2打。目前に高い木がそびえ立っていたが大堀の目には障害物にさえ映っていなかった。ピンまで135ヤードを「エッジまで運べばいい」とAWで打ち上げた。木の上を越えたボールはピンそば2メートルに。沈めてバーディーとした。

 「(木を越すために)AWで打てたのが良かった」と涼しい顔で語ったが、470ヤードの16番の第2打をAWで打つのは容易な芸当ではない。細身の1メートル82だが、右に曲げたとはいえ、1Wで322ヤードを飛ばしたからこそだった。今月上旬に38度近い熱を出し今もプレー中はせきが止まらない。それでも、ロングショットを武器に重ねバーディーを量産。ツアー初出場でいきなり予選をトップ通過した。アマチュアが首位に立つのは、松山英樹が優勝した11年の三井住友VISA太平洋マスターズ以来だ。

 石川、松山と同学年。1Wのイップスに苦しみ、ゴルフを続けるかどうか迷っていた昨年10月、通算7勝の湯原信光に出会ったことが素質開花につながった。日本プロシニアでキャディーを務めたことが縁で助言を受け、今や師弟関係。「気持ちの問題でした。自信を持たせてくれた」。5月に関西アマ、7月に日本アマを優勝し今大会に乗り込んだ。

 高校2年まで、甲子園球場から徒歩15分の西宮市で育った。「めっちゃ阪神ファンです。代打の神様、八木が好きでした」。生粋の関西人が今大会に燃えるのは当然だ。大会前に湯原から優勝を狙えと言われ、目標をベストアマから上方修正。「(来年のツアー出場権を懸けた)予選会は2次からですが、ここで優勝して予選会をなしにしたい」とシード獲得を意気込む。大学こそ違うが、「いつか追い付き、追い越したい」と松山を意識する“関西の星”が、松山に続くアマチュアVに照準を絞った。

 ◆大堀 裕次郎(おおほり・ゆうじろう)1991年(平3)11月20日、兵庫県西宮市生まれの21歳。高校3年から大阪府吹田市に住む。10歳でゴルフを始め、大院大高を経て大院大へ。主なタイトルは今年の関西アマと日本アマ。家族は両親と兄、姉2人。姉・薫は10年の日本女子学生で優勝。1Wの平均飛距離は290ヤード。憧れの選手はタイガー・ウッズ。1メートル82、70キロ。

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