松山 猛チャージ!米ツアー自己ベストで14位浮上

[ 2013年8月18日 06:00 ]

第2R、15番でバンカーショットを放つ松山

USPGAツアー ウィンダム選手権第2日

(8月16日 米ノースカロライナ州グリーンズボロ セッジフィールドCC=7127ヤード、パー70)
 松山英樹(21=東北福祉大)が猛チャージだ。78位で出て、1イーグル、5バーディー、2ボギーの65をマーク。通算5アンダーの135に伸ばし、首位と6打差の15位に浮上した。同じく78位から出た石川遼(21=CASIO)は69で回り、通算1アンダーの62位で予選通過。パトリック・リード(23=米国)が64を叩き出し、通算11アンダーで首位に立った。その後、失格者が出たことにより、松山と石川の順位は1つ繰り上がり、14位と61位になった。

 パットがさえ渡った。終盤に差し掛かった529ヤードの5番パー5。4Iで2オンに成功した松山は12メートルのイーグルパットをねじ込んだ。8番でも6メートルを決めてバーディー。65は米ツアー自己ベスト。通算5アンダーまで伸ばし、東北福祉大の阿部靖彦監督から「大したもんだっ!」と大声で褒められると、怪物ルーキーも「ここまでいいプレーができると思わなかった」と笑顔で答えた。

 朝露を含んだ芝にてこずり序盤の10、12番でボギーを叩いた。3ホールでいきなりスコアを2つ落とし、予選通過が難しくなる展開に「ボギー2つで逆に切り替えるチャンスが来て良かった」と攻めに出る覚悟ができた。「普通はピンを狙わない」という13番パー4は2打目を9Iで3メートルにつけてバーディー。流れに乗り、15番からの3連続バーディーで上位に進出した。

 わずかなグラム単位でパッティングが復調した。グリーン上で苦しんだ初日の夜、パターの底に貼っていたテープ状の鉛が擦れていたため、新たに貼り直した。擦れただけならおそらく1~2グラムの差だが、トップレベルになればなるほど、重心のわずかなズレがプレーに影響を与えるという。松山はヘッドの微妙な重量感を調整するとスイングのバランスが良くなり、パット数は33から25に激減。平均パット数は全体2位の1・455をマークした。PGA関係者も「パットがうまかったね」と舌を巻いた。

 プロ転向後に出場した米ツアーは6試合全て予選通過。優勝すれば22日開幕のプレーオフシリーズ初戦、ザ・バークレイズ(米ニュージャージー)に出場できる。「ショットはいい形になってきた。シードも確定したし、攻めて頑張りたい」。もう上だけを見ればいい。怪物の勢いはとどまることを知らない。

 ▼鉛 ゴルフで使用する鉛はテープの形状のものが主流で、シールをはがして片側を接着するためハサミなどで切って簡単に貼り付けることができる。厚さは約0.2~0.5ミリで、幅は約1センチ。クラブのヘッドなどに貼り付けてウエートを調整。貼る大きさにもよるが通常は5~12グラムほど重くなる。貼る箇所によってはフックやスライスなどの防止にもつながる。

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2013年8月18日のニュース