萩野 日本男子初快挙の銀!今大会2個目のメダル獲得

[ 2013年8月2日 06:00 ]

男子200メートル個人メドレー決勝 銀メダルを獲得し笑顔を見せる萩野公介

水泳世界選手権第13日

(8月1日 スペイン・バルセロナ)
 男子200メートル個人メドレー決勝で、萩野公介(18=東洋大)が1分56秒29で、銀メダル。400メートル自由形での「銀」に続く今大会2個目のメダルを獲得した。同種目では五輪を含め日本勢初の表彰台。今大会12レース目だったが、最後の自由形でスパートをかけた。瀬戸大也(19=JSS毛呂山)は1分58秒45で7位だった。

 ロクテの壁は厚かった。最後の自由形。3番手でターンした萩野は懸命に前を行く2人を猛追した。着実に差を詰め、ゴール手前でペレイラは捉えた。しかし、金には届かなかった。昨夏のロンドン五輪5位から1年。400メートル自由形「銀」に続いて今大会2つ目のメダル。ロクテと握手して健闘を称え合った萩野は「自己ベストには及ばず悔しいのですが、とりあえず銀メダルを獲れたのは良かった。これから頑張りたい」と振り返った。 

 1メートル77と決して大きくない体だが、海外勢を相手に渡り合った。今大会12レース目。18歳を支えるのは地道な努力だ。小学3年から昨年まで萩野を指導した前田覚コーチ(41)は「小学生のときはひょろひょろして普通の子だった。体幹トレーニングが嫌いで腕立て伏せが1回もできなかった」と話す。転機は中学2年に訪れた。半月板損傷で手術し、約1カ月もプールから離れた。その間はトレーナーをつけて、得意ではなかった筋力トレーニングを積んだ。1週間の水中練習を経て出場した短水路の大会でいきなりの中学新を更新。「水中以外(のトレーニング)もやらないといけないと気付いたのではないか」と同コーチは振り返った。

 3年後のリオデジャネイロ五輪を見据えて、来季の強化プランも固まった。指導する平井コーチは「今大会(の練習は)は自由形に合わせてきている部分もあった。1回幅を広げたから、来年は背泳ぎ」とし、背泳ぎに重点を置く方針。今大会100メートル背泳ぎ決勝では53秒93の7位に沈み、萩野は「大舞台で自分のレースがうまくできないってことは経験が浅い証」と現実を突きつけられていた。複数の金メダル獲得に向け、打倒ロクテに向け、さらなるレベルアップを図る。

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