桐生 アンカーで6人抜き!400メートルリレーで2冠

[ 2013年8月2日 06:00 ]

男子100メートルに続き400メートルリレーを制して2冠を達成した洛南・桐生祥秀

総合全国高校総合体育大会第5日

(8月1日 大分銀行ドームほか)
 ワンダーボーイが圧巻のゴボウ抜きだ。陸上男子400メートルリレー決勝が行われ、世界選手権(10日開幕、モスクワ)代表・桐生祥秀(17)を擁する洛南(京都)が40秒21で優勝。アンカーを務めた桐生は7番手でバトンを受けると、6人を抜いて歓喜のゴールに飛び込んだ。100メートルと合わせた2冠は、94年の高橋和裕(奈良・添上)以来19年ぶり。2日の200メートルで短距離3冠を狙う。

 高校レベルでは次元が違う。9チーム中、7番手でバトンを受けた桐生が、一気に加速した。ライバルを次々に抜き去ると、ゴール手前で相洋(神奈川)と仙台育英(宮城)も捉えた。「“バトンを渡してくれれば何とかする”と(チームメートには)言っていた。何位でバトンをもらったか覚えていない。前の人を“食う”感じで走った」。前日(7月31日)の100メートルに続いて、タイトルを“おかわり”だ。

 7月30日の予選で相洋が39秒97、仙台育英が40秒14と好タイムをマーク。「タイム的に優勝は厳しいかな」というのが正直な思いだったが、チームを頂点に導いた。7月27日、ダイヤモンドリーグ第11戦の400メートルリレー。ウサイン・ボルトがジャマイカのクラブチームのアンカーを務め、圧勝した。憧れの存在の激走をニュースで知った桐生は、「ボルト、ぶっちぎってましたよね!」と刺激を受けていた。独走のボルトと、猛追の桐生。レース展開は違ったが、圧倒的なパフォーマンスは世界記録保持者に劣らない。

 100メートルと400メートルリレーの2冠は19年ぶり。20秒41の高校記録を保持する、きょう2日の200メートルも制すれば、同じく19年ぶりとなる短距離3冠だ。「ここまで来たら200メートルも優勝したい。全部、優勝したいんで」。ぶっちぎりの戴冠で、ボルトが待つ世界選手権に弾みをつける。

続きを表示

この記事のフォト

2013年8月2日のニュース