桐生 大会新!10秒19で悲願の初日本一 自己3番目タイム

[ 2013年8月1日 06:00 ]

男子100メートルの表彰式で“ひこにゃん”ポーズをとる、優勝者の洛南・桐生祥秀(左)ら

全国高校総体第4日

(7月31日 大分銀行ドームほか)
 ワンダーボーイが悲願のタイトルを手に入れた。陸上男子100メートルで、世界選手権(10日開幕、モスクワ)代表の桐生祥秀(17=京都・洛南3年)が追い風0・1メートルの中、10秒19の大会新記録をマーク。高橋和裕(奈良・添上)が持っていた10秒24の大会記録を19年ぶりに塗り替え、最後の総体で初優勝を飾った。1日の400メートルリレー、2日の200メートルでも高校日本一を狙う。女子100メートルはロンドン五輪代表の土井杏南(17=埼玉栄3年)が11秒70で制した。

 フィニッシュ後にはなかった笑みが、表彰式で咲いた。桐生が音頭を取って、入賞者とともに出身地・滋賀県彦根市のマスコット・ひこにゃんのポーズを決める。昨年は腰痛に悩まされ4位だった100メートル。高校最後の夏、ターゲットはタイムよりも日本一の称号だ。「100メートルは絶対に優勝すると決めていた。負けることなんか考えずに、自分のレースをした」と青春の汗を拭った。

 4月の織田記念100メートルで日本歴代2位の10秒01をマーク。その後は国際大会や日本選手権など、挑戦者として臨む試合が多かった。ライバルたちが“打倒・桐生”を目指す今大会は、立場が違う。「シニアの大会よりも集中しているように感じる」と関係者。今大会用に新調した真っ赤なスパイクに燃える闘志を込め、自己3番目の好タイムをマークした。

 驚異のスピードを誇る桐生も、トラックを離れると普通の高校生だ。5月、ゴールデングランプリ(東京)の翌日、1人で東京スカイツリーに行ったが、「東京の電車分からへん~」と苦笑い。6月にダイヤモンドリーグ第7戦(英国・バーミンガム)で初めて海外に行くと、欧州の美しい街並みに心を奪われた。「市街地を散歩しただけで喜んでいましたね」と関係者は笑った。

 今大会の宿舎は、桐生を含めチームメート3人での相部屋。仲間と過ごす時間が、桐生のモチベーションをかき立てる。1日は400メートルリレーの決勝、2日は200メートルが行われる。世界選手権の前に、まずは今大会で完全燃焼。「リレーも200メートルも、優勝を狙っていきたい」。高校最後の夏を彩るために、ワンダーボーイがタイトルを積み重ねる。

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