松山 米シード前進のイーグルで16位 世界ランクも自己最高更新

[ 2013年7月30日 06:00 ]

最終ラウンド、13番でイーグルを奪い、ガッツポーズの松山英樹

カナダ・オープン最終日

(7月28日 カナダ・オークビル グレンアビーGC=7253ヤード、パー72)
 24位で出た松山英樹(21=東北福祉大)は後半に粘りを発揮し、13番でイーグルを奪うなど、70とスコアを伸ばし、通算9アンダーで16位に入った。賞金8万4000ドル(約820万円)を獲得し、来季のシード権獲得に前進。世界ランクも28日付で34位から自己最高の33位に上がった。ブラント・スネデカー(米国)が70で回って通算16アンダーで逃げ切り、今季2勝目となるツアー通算6勝目を飾った。

 自ら流れを変えた。スコアを2つ落として迎えた13番パー5。第1打をフェアウエーに運ぶと松山は覚悟を決めた。

 「ここで攻めないと後悔する。少しでも上位に行かないと。狙っていかないと流れが変わらない」。グリーン手前にクリークがありアゲンストだったためキャディーはレイアップを勧めたが、制止を振り切り2オンを狙った。残り261ヤードを3Wでピン下11メートルへ。フックラインを最後の一転がりで沈め、米ツアーでは1月のソニー・オープン第2日に2度記録して以来のイーグル。力強いガッツポーズをつくった。

 4番で1・5メートルのパーパットを外し、8番は第2打が木の下に入りアンプレアブルとなりダブルボギー。一時は40位前後に転落したがイーグルをきっかけに「気持ちが乗って最後までうまくプレーできた」。15、16番の連続バーディーで16位に食い込み「トップ20に入れたので良かった。よく戻せた」と胸を張った。

 賞金8万4000ドルを加え、今季獲得額は50万1907ドル(約4920万円)となり賞金ランク130位相当。ウィンダム選手権(8月15日開幕)後の125位以内に与えられる来季のシード権獲得に前進した。昨年の賞金ランク125位は64万7510ドル。ウィンダム選手権に出場しない松山は残り2試合で15万ドル(約1470万円)程度を稼げば当確となる見通し。次戦のブリヂストン招待(8月1日開幕)は予選落ちがなく賞金が高い。視界は開けた。

 4日間を通して「常に上位に行くためにはショートゲームが重要。米国の芝ではアプローチが通用しない」と課題も見つけた。「練習しなきゃいけないことがたくさんある」。米ツアー本格参戦を見据え、向上心はとどまるところを知らない。

 ▼米ツアーの来季シード権 ツアーメンバーはウィンダム選手権後のフェデックスポイント(各大会の成績に応じて配分)か賞金ランキングで125位以内に入ればシード権を獲得。松山らメンバー以外の選手は125位以内相当の賞金を獲得すればシード権を得る。126~200位の選手は、8月下旬~9月下旬に4試合開催されるウェブドットコムツアーファイナルに回る。そこで、下部ツアーの賞金ランク26~75位の選手らと争い、上位25人に入れば来季出場資格を得る。

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2013年7月30日のニュース