松山 連続バーディー締めでイーブン 超豪華ペアの中で堂々

[ 2013年7月19日 06:00 ]

<全英オープン初日>5番、バーディーパットを決めギャラリーの声援に応える松山英樹

第142回全英オープン第1日

(7月18日 英国ガレーン ミュアフィールド=7192ヤード、パー71)
 メジャー第3戦が開幕し、初出場の松山英樹(21=東北福祉大)が上々のスタートを切った。一時は2オーバーまで落としたが、粘りのゴルフで17、18番を連続バーディー締め。5バーディー、5ボギーのイーブンパー、71と踏ん張った。フィル・ミケルソン(43=米国)、ロリー・マキロイ(24=英国)のメジャー王者を向こうに回し、存在感を示した。

 巨大なスタンドに挟まれた18番グリーン。奥4メートルからスライスラインを沈めた松山は大歓声に軽く右手を上げた。連続バーディーフィニッシュに笑みがこぼれた。「ラインに乗せようと思って打った。3パットしないことだけを考えた。なかなか入るラインじゃないので入って良かった」。全英オープン初のラウンドはイーブンパー。「無駄なパットのミスが多いので満足していないが、上がり2ホール連続バーディーには満足している」と充実感をにじませた。

 ミケルソン、マキロイとともに立った1番ティーグラウンド。「一番緊張した。全米オープンなんて比じゃない」。硬い表情のまま1Wで打った第1打は左の深いラフに飛び込んだ。だが、2打目をピン手前8メートルに乗せてパー発進すると、2番は第2打を50センチにつけるスーパーショットで初バーディーを奪った。

 粘りが光った。4、12番でボギー、15番からは2ホール連続ボギーを叩いたが、いずれも直後にバーディーを奪い返した。17番パー5では奥15メートルに2オンしてイーグル逃しのバーディー。最終ホールにつなげた。

 初めてのリンクスに向け対策を練った。風の影響を受けにくい低い球を打つため新クラブを投入。ユーティリティーの代わりに、3Iのフェースを立ててロフト角を18度(通常の3Iは21度くらい)に変えたものを入れた。前日に10年全米オープン覇者マクダウエルらを指導するピート・コーウェン氏に助言を求め体と腕を同調させて回転しクラブを押し込んでいくようアドバイスをもらった。その成果も出た。比較的穏やかだった風の中、同組の2人をしのぐショットの精度を見せた。

 課題はグリーン上。「グリーンのスピードがバラバラ。ストロークの違和感が最後まで修正できなかった」という。それでも過去3度のメジャーでいずれも予選通過している21歳には「4アンダーくらいで回れれば落ち着いてくるんだけど。あすも緊張して頑張ります」と余裕が漂う。日本人初の海外メジャー連続トップ10入りへ。まずは第一歩を踏み出した。

続きを表示

この記事のフォト

2013年7月19日のニュース