遼&松山と同い年“未完の大器”大堀ついに開花の初V

[ 2013年7月14日 06:00 ]

日本アマチュア選手権で優勝した大堀(右)と2位の杉山

 ゴルフの日本アマチュア選手権最終日は13日、埼玉県狭山市の東京GC(6886ヤード、パー70)でマッチプレー(36ホール)による決勝が行われ、大堀裕次郎(大阪学院大4年)が、9アンド8の大差で杉山知靖(中央学院大2年)を破り、2度目の出場で初優勝した。豪快な飛距離を生かして出だしの2ホールを取り、最初の9ホールで4アップ。後半も勢いは衰えず、28ホール目で勝負を決めた。

 最後まで大堀に隙はなかった。28ホール目の10番は残り154ヤードの第2打をピン1メートル弱にピタリ。10年日本女子学生選手権覇者の姉・薫さんがグリーン脇で思わず「格好いい!」と声を上げた。パーを逃した杉山のギブアップで優勝が決定。関係者と抱き合って大粒の涙を流し、スピーチでは「まさか優勝できるとは」と声を詰まらせた。

 才能に恵まれながらなかなか芽が出なかった。高校時代から指導する大阪学院大の井上コーチは「隣の隣のホールまで行くほど曲がった」と話す。転機は2年前。キャディーを務めたのが縁で湯原信光(現東京国際大ゴルフ部監督)の指導を受け始めた。「プロはミスをした瞬間は怒っても、次までに完全に切り替える」と見習った。

 石川遼や松山英樹と同い年。ミスを恐れ、引きずる悪い癖を直した大器がようやく花を咲かせ、今後はプロを目指す。

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2013年7月14日のニュース