松山 憧れの丸山先輩から濃密5時間「全英攻略法」伝授

[ 2013年7月3日 06:00 ]

16番の橋で笑顔の松山(左)と丸山

 男子ゴルフの長嶋茂雄招待セガサミー・カップ(スポニチ後援)は4日、北海道のザ・ノースカントリーGCで開幕する。先週のミズノ・オープンでプロ転向後、初の予選落ちを喫した松山英樹(21=東北福祉大)は2日、丸山茂樹(43=セガサミーホールディングス)と共に練習ラウンドを行い調整。18日開幕の海外メジャー、全英オープン(英国・ミュアフィールド)対策も丸山から伝授され、気持ちを高めていた。

 今年の全英オープンと同じ舞台のミュアフィールドで開催された02年大会で、5位と健闘した丸山との練習ラウンド。憧れの先輩と価値ある時間を過ごした松山の瞳は輝いていた。「全英の話を聞きたかった。ハーフの予定だったけど、1ラウンドできて良かったです」。この日の練習ラウンドは、松山が関係者を通じて頼み込んでセッティングしてもらったものだった。それだけに丸山も「そういう姿勢が大切」とグリーン周りのアプローチなどを身ぶり手ぶりで指導。松山もそのスイングを食い入るように見て勉強した。「ためになることが凄くあった。丸山さんの打ち方を参考にして技術を高めていければ」。日本人男子として初めて米国本土で優勝し、米ツアー3勝を挙げた実力者からはコースの攻略法だけでなく、スイング全般についてのアドバイスももらった。濃密な5時間のレッスンには多くの収穫があった。

 得たものはそれだけではない。丸山は11年前に英国で活躍した当時を振り返り、後輩にこう伝えた。「ノックダウンショット(下半身の動きを抑えてコンパクトなスイングで打つ低弾道のショット)が得意だったから全英で上位に食い込めた」。さらに、ミュアフィールドについては「(毎年会場が替わる)全英の中では凄くやりやすい。見やすいロケーションで攻めやすい」とアドバイスした。

 先週のミズノ・オープンで松山はプロ初の予選落ちの屈辱を味わった。今大会は一昨年に予選落ちしており、相性は良くはない。だが、偉大な先輩からの助言に「いい方向にいけたんで良かったです」と自信回復。進化を遂げた怪物がその先にあるメジャーへ向けて北の大地で弾みをつける。

 ≪変則的バウンド少ない≫ミュアフィールドGC(英国)は過去15度、全英の舞台となった歴史あるコースだ。ジャック・ニクラウスが愛したコースとしても有名で、リンクスに見られる変則的なバウンドや目に見えないハザードが少ない。同コースで行われた全英オープンでは80年に青木功が63のコースレコードをマーク。02年には丸山が、2日目に首位に立つ活躍を見せ、最終的には首位と1打差の5位に入った。

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