片岡　全英切符目前６位浮上　アジアツアーで腕磨いた２４歳

全英切符が見えた？ホールアウトし、バイザーの奥から顔をのぞかせる片岡

男子ゴルフツアー～全英への道～ミズノ・オープン第３日

（6月29日 岡山県笠岡市　ＪＦＥ瀬戸内海ゴルフ倶楽部＝７４０４ヤード、パー７２）
　１８位から出た片岡大育（だいすけ、２４＝Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣ）が６７をマークして６位に浮上した。前半は１バーディー、１ボギーながら、後半にパットがさえ渡り、５バーディーを奪って通算１０アンダー。上位４人に与えられる全英オープン出場権を視界に捉えた。６８を出したブレンダン・ジョーンズ（３８＝オーストラリア）が通算１５アンダーで首位を守った。

　アジアンツアーで腕を磨いた片岡が今大会の上位４人に与えられる「全英切符」を視界に捉えた。インだけで５バーディー。足をピタリと閉じた独特のパッティングがさえ渡り「後半にポンポンと入ってくれた。体がコースを覚えている」と口調も滑らかだ。

　毎年のようにＱＴ（ツアー出場予選会）で訪れているコース。初受験の０７年は初日２位の後に大崩れして落選。悔しさもあって、時間を見つけては高松市内の自宅から車を１時間走らせて下見した。初日７９位から６位まで巻き返したのは、コースを熟知しているからこそできる芸当だ。

　５年ほど前から始めたゴルフノートは、１０冊になった。「失敗したことやマネジメントを整理して書いています」。参戦３年目のアジアンツアーは、今年２度の３位があるように地道な努力が成長につながっている。

　全英オープン（７月１８日開幕）への憧れは当然持っている。「行ってみたいです。でも、本当にいいゴルフをしないと（上位４人には）なかなか入れない」。ツアープロになって６年目。初めて訪れたビッグチャンスに１メートル６７の小兵が全力投球を誓った。

　◆片岡　大育（かたおか・だいすけ）１９８８年（昭６３）１０月１７日、高知県出身の２４歳。１３歳でゴルフを始め、香川西でナショナルメンバーに選出された。０６年四国アマ優勝。０７年にプロ転向し、１１年コカ・コーラ東海、１２年カシオ・ワールドの９位がツアー最高成績。賞金シードは一度も取ったことがない。今季はＱＴランク３４位。アジアンツアーは現在賞金ランク２０位。１メートル６７、６８キロ。スポーツ歴は野球。得意クラブはパター。

　▽全英オープン出場権　（１）今大会の上位４人（有資格者をのぞく）。順位で並んだ場合は、最新の世界ランク上位者を優先（２）今大会終了時点での賞金ランク上位２人（有資格者をのぞく）。日本選手は今大会までに、松山、藤田、谷口、久保谷、丸山大が出場資格を得ている。