松山 7戦目でプロ初の予選落ち「入らなかったっす」

[ 2013年6月29日 06:00 ]

11番、バーディーを取れず、肩を落として次のホールへ向かう松山

男子ゴルフツアー ~全英への道~ミズノ・オープン第2日

(6月28日 岡山県笠岡市 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部=7404ヤード、パー72)
 松山英樹(21=東北福祉大)がプロデビュー後、初めて予選落ちをした。ショートパットに泣き続け、バーディーなしの1ボギーで73。通算2オーバー、146でカットラインに3打足りず、98位に沈んだ。大会ホストプロの川岸良兼(46=ミズノ)が68で首位と3打差の4位に浮上。66をマークしたブレンダン・ジョーンズ(38=オーストラリア)が通算11アンダーで首位に立った。
【第2R成績】

 いら立ちや怒りを通り越していた。10番で1・5メートルのバーディーパットがカップをなめてチャンスを逃すと、松山は薄ら笑いを浮かべた。

 「入らなかったっす。途中からは入らないから仕方ないと思っていました。もちろん、予選は通りたいと思っていたけど、これだけ入らないと」。怪物ルーキーの嘆きは大げさではない。2番で早々に1メートルを外した。とにかくバーディーパットが決まらない。6番では1メートルの距離がカップに蹴られ、15番でも1・5メートルがカップに嫌われた。

 前戦まで今季1ラウンド当たり4・46個(ツアー2位)のバーディーを記録している男が、バーディー合戦の中で一つも奪えない。18番でも2メートル弱のチャンスを外した。大会前日の雨で重くなったグリーンに初日はパットのタッチが合わずショートしたり、オーバーしたりを繰り返した。これまで大会中に課題を修正して上位に進出してきた男も今回は「距離感が合わないまま」。何度もパターを握り直し、素振りを繰り返し、不調の原因を探ろうとしたが、最後までつかみ切れず、「少し諦めモードにもなりました」と嘆いた。

 国内開幕の東建ホームメイト・カップ第2日以来のバーディーなし。79位からの巻き返しを狙ったが、初めての予選落ちを喫した。ツアー記録を塗り替え続けてきたプロデビューからの国内連続トップ10記録も6でストップ。「一個でも入ってくれれば流れが変わると思ったけど、変わらなかった」と首をかしげた。

 全米オープンから帰国直後の前週は、疲れから来る風邪で体調を崩した。この1カ月半近く、背中の違和感にも悩まされている。ただし、日々のトレーニングだけは強度を抑えながらも欠かさなかったという。疲労はピークに近いが、予選落ちで図らずも訪れたつかの間の休息を得た。次戦は長嶋茂雄招待セガサミー・カップ(7月4日、ザ・ノースカントリーGC)。向上心の塊は「(予選落ちは)相当、悔しい。また、しっかり練習して優勝争いをしたい」と次なる戦いに目を移した。

 ≪3度目バーディーなし≫松山のバーディーなしのラウンドは国内ツアーではアマ時代を入れて3度目。これまでは12年の長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第2ラウンド、今年の東建ホームメイト・カップ第2ラウンド。

 ≪14試合ぶりの屈辱≫松山の予選落ちはアマ時代の11年カシオ・ワールドオープン以来、14試合ぶり。アマでは22試合に出場し、予選落ちは6度。昨年は一度もなかった。

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2013年6月29日のニュース