松山 最速1億円へ時差ボケ関係なし「驚かせるようなプレーを」

[ 2013年6月20日 06:00 ]

プロアマ戦で笑顔を見せる松山

 男子ゴルフの国内メジャー第2戦、日本ツアー選手権宍戸は20日、茨城・宍戸ヒルズCCで開幕する。松山英樹(21=東北福祉大)と石川遼(21=CASIO)のプロ初対決となった注目の一戦。賞金ランク1位の松山は今大会で優勝もしくは2位(2人まで)に入ればプロ7戦目で生涯獲得賞金1億円突破となり、石川の持つ23試合目の最速記録を大幅に更新する。怪物ルーキーが同学年のライバルとの直接対決を制し、1億円プレーヤーとなる。

 プロアマ戦の真っ最中だった午前11時25分。前日に米国から帰国したばかりの松山がクラブハウスに現れた。ロッカールームから出てくるなり、練習場へ直行。午後1時から会見が行われる予定だったが、予定を変更して2時半までショットとパットの練習を続けた。そして「時差ボケで眠さは取れてないけど、しっかり睡眠を取って万全の準備をしてティーグラウンドに立ちたい」と言い切った。

 石川とのプロ初対決に注目が集まる中、「遼と一緒に回るからといって特別意識することはない」ときっぱり。怪物ルーキーの脳裏にはライバルの姿はない。それでも、昨年覇者の藤本佳則(23)も入った豪華ペアリングとあって「期待はされていると思う。少しでもファンの皆さんを驚かせるようなプレーをしたい」とアピールした。

 直接対決の先に1億円の大台が見えている。プロ転向後6戦で稼いだ賞金は8861万9907円。今大会を制して優勝賞金3000万円を獲得すれば、1億1861万9907円となる。単独2位(1500万円)、もしくは2人までの2位タイ(1260万円)でも1億円超えだ。「(1億円は)考えたことないっす」とあっさりしているが、今季国内ツアー5試合で優勝2回、2位2回、10位1回。今大会での新記録(資料の残る85年以降)樹立の可能性は十分だ。

 大会を放送するNHKは同局のゴルフ中継で初めてクレーンカメラを導入する。担当者は「普段はゴルフに興味のない方にも楽しんでいただけるように」と18番のティーグラウンドの後方に60メートルまで延びるクレーン車を配置。12~18番の7ホールを上空から見渡してコースの難易度などを分かりやすく伝え、大ギャラリーを引き連れる“石松”を追う。

 松山が会場でプレーしたのは2週前に1度だけ。「狭いという印象ですけどあまり覚えてない」と記憶が定かではないものの「フェアウエーをキープすればセカンドでピンを狙っていける」と自信を示した。全米オープンで10位に食い込むなど、実力は既に世界クラス。そのプレーを見せつければ、今季3勝目は現実のものとなる。

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