了徳寺学園理事長 理事会解散を要求「全柔連は思考停止」

[ 2013年6月12日 06:00 ]

全柔連理事会の一新を熱く語る了徳寺学園理事長の了徳寺健二氏

 敵は全柔連にあり!全日本柔道連盟(全柔連)は11日、東京都文京区の講道館で定例理事会を開催した。しかし、辞意を撤回して続投表明した上村春樹会長(62)をはじめ、理事会の危機意識は依然として乏しいまま。業を煮やした全柔連評議員で強豪・了徳寺学園理事長の了徳寺健二氏は、千葉県内で会見し、理事会解散を求めて“了徳寺の変”を起こすことを表明した。

 「全柔連は思考停止に陥っている。理事会解散を一日でも早く実現しないといけない」。理事会の内容を伝え聞いて開いた会見。「理事会は保身主義の集団」と糾弾した。了徳寺氏の言う通り、この日の理事会冒頭ではある理事から「人事刷新を」という発言もあったが、結局それは議題にもならなかった。了徳寺氏は3月の評議員会でも上村会長らに苦言を呈したが、当時はまだ現体制による改革に期待を寄せていた。ところが不祥事連発で上層部の対応のまずさも変わらず。暴力問題では内閣府の公益認定等委員会から再報告を求められる異例の事態を招いた。

 評議員会の議案事項は4週間前までに決める必要があるため、次回開催の25日には間に合わない。ただし、早期に臨時評議員会を開くことで対応できる。出席者の過半数が必要な理事解任。「多くの人が協力すると言ってくれている。評議員には侍がいる。イエス、ノーが言えないのは武士道ではない」。ついに内部から上がった火の手。了徳寺の変は時代を動かすきっかけとなるか。

 ≪内部通報組織の設置承認≫この日の理事会では「改革・改善実行プロジェクト」の進捗(ちょく)具合も報告され、12人程度で構成する常務理事会や、内部通報組織の設置などが承認された。また、複数の女性理事の登用や、そのうち1人を常務理事会に参加させることも決定。宇野博昌広報委員長は「外部から招へいする理事や女性理事については7月には名前が挙がってくると思う」とした。

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2013年6月12日のニュース