マツケン 止まらん快進撃!元世界1位破り初8強

[ 2013年5月19日 06:00 ]

ウラジーミル・サムソノフを破って初の8強入りを果たし、ガッツポーズする松平

卓球世界選手権第6日

(5月18日 パリ・ベルシー体育館)
 男子シングルス4回戦が行われ、世界ランク58位の松平健太(22=早大)が同11位で元世界1位のウラジーミル・サムソノフ(ベラルーシ)をフルセットの末破り、自身初の8強入りを果たした。同22位の丹羽孝希(18=明大)は同2位の馬龍(マ・ロン=中国)に2―4で敗れ、33位の岸川も5位のティモ・ボル(ドイツ)に0―4で敗れた。また同ダブルスでメダルを確定させた岸川聖也(25=スヴェンソン)、水谷隼(23=ビーコン・ラボ)組は中国のカク・スイ、馬琳(マ・リン)組に0―4のストレートで敗れ、銅メダルに終わった。

 快進撃が止まらない。松平健はマッチポイントをものにすると大きなガッツポーズで喜びを爆発させた。2回戦の08年北京五輪王者・馬琳(中国)に続く大物撃破で初の8強入り。「凄く疲れた。今大会で初めてこんなに汗が出た」と苦笑いを浮かべた。

 鍛えたフットワークから、フォアとバック両ハンドでのブロックやカウンターで対抗。最終ゲームでは6―7の場面で相手がサーブミス。動揺した隙を逃さず10―7とし、最後は押し切った。

 背中のゼッケンには世界ランキングが示されている。今大会は「58」で相手は「11」。「ゼッケンがモチベーションになっている」と充実感が満ちていた。応援に駆けつけた母・道代さん(52)は「馬琳にリベンジして気持ちが楽になるかなとは思っていました」と称えた。目指すはダブルスで果たせなかったメダル獲得。06年世界ジュニア王者は「出だしが勝負になる」と目を光らせた。試合後は柱に隠れて、汗びっしょりになったユニホームからTシャツに着替える少し控えめな22歳。ロンドン五輪代表落選のどん底からはい上がったマツケンが、メダル決定戦へ全力を注ぐ。

 ◆松平 健太(まつだいら・けんた)1991年(平3)4月11日、石川県七尾市出身の22歳。10年に青森山田高を卒業し、早大に進学。06年世界ジュニア選手権男子シングルスで優勝。戦型は右シェークドライブ攻撃型で、得意技はしゃがみ込みサーブ。1メートル69。

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2013年5月19日のニュース