マツケン 北京五輪金の馬琳撃破!男子単で20年ぶり快挙

[ 2013年5月18日 06:00 ]

男子シングルス2回戦で中国の馬琳を破り、ガッツポーズの松平健太

卓球世界選手権第4日 松平健(早大)4―1馬琳(中国)

(5月16日 パリ・ベルシー体育館)
16日の男子シングルス2回戦では、世界ランク58位の松平健太(22=早大)が北京五輪金メダリストの馬琳(33=中国)を4―1で撃破。同種目で日本勢が中国選手に勝利を挙げるのは93年イエーテボリ大会1回戦で増田秀文が劉国梁を下して以来20年ぶりの快挙となった。

 20年ぶりの王国撃破。勝利の瞬間、松平健は大きなガッツポーズで雄叫びを上げた。視線の先で肩を落とす馬琳は09年横浜大会の4回戦でフルセットの末に敗れた宿敵。「組み合わせが決まったときからリベンジしたい気持ちが強かった。大舞台で勝ててうれしい」。殊勲の男は端正なマスクをほころばせた。

 ほとんどの選手は試合で5、6種類のサーブを使うが、松平健は最大の武器である、しゃがみ込みサーブを含めた10種類を駆使した。相手のフォアを封じるために、バックを狙う作戦も奏功し、3ゲームを連取。第4ゲームを落として3―1で迎えた第5ゲーム。5―3の場面では倉嶋監督がタイムを取り、流れを渡さなかった。迷いがあったレシーブを「短くフォア側に出せ」とアドバイスされ、松平健は差を7―3に広げ、そのまま粘る相手の息の根を止めた。

 15歳だった06年の世界ジュニア選手権で金メダル。その後伸び悩み、ロンドン五輪出場を逃したが、この1年で苦手の体力強化に取り組み、技術に加えフットワークを磨いた。夢は3きょうだいでの五輪出場。挫折を乗り越えた天才少年がパリで確かな手応えをつかんだ。

 また、17日に行われた3回戦でも台湾選手に4―2で勝ち16強入りした。

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2013年5月18日のニュース