桐生9秒台で地元に足形記念プレート設置

[ 2013年5月15日 06:00 ]

京都府スポーツ賞優秀賞を授与され、山田啓二知事(左)らと笑顔で記念写真に納まる桐生(中央)

 ワンダーボーイが主戦場に偉大な“足跡”を残す。陸上男子100メートルで日本歴代2位、現役最速10秒01の記録を持つ桐生祥秀(17=京都・洛南高)が14日、京都市役所と京都府庁を訪問し、市スポーツ特別大賞と府スポーツ賞優秀賞を授与された。同市の市民スポーツ振興室では、日本人初の9秒台を記録した場合、女子マラソンの野口みずき(シスメックス)ら五輪メダリストに匹敵する快挙として、同市の西京極陸上競技場に記念プレートを設置する意向だ。

 陸上界のワンダーボーイにふさわしい栄誉が与えられる。京都市の市民スポーツ振興室が桐生の記念プレート設置を検討していることが分かった。西京極陸上競技場のマラソンゲート横には、マラソン女子五輪メダリストの偉業を称え、92年バルセロナ銀、96年アトランタ銅の有森裕子氏、00年シドニー金の高橋尚子氏、04年アテネ金の野口みずきの足形プレートが設けられている。同室関係者は「9秒台が出れば“何か形に残るものを…”という話になるでしょう」と説明。17歳が豪華メンバーの仲間入りを果たすことになる。

 桐生はこの日、京都市役所と京都府庁で行われた授賞式に出席。それぞれの首長との歓談では、ぎごちない表情ながら熱い思いを語った。「これからがスタート。満足せずに頑張っていきたい」。次の100メートル出場は31日から西京極で開催される高校総体京都府予選。「9秒台が今年中に出るか分からないけど、2~3年のうちに出したい」と長期プランを口にするが、4月の織田記念国際で世間を驚かせたように、条件さえ整えば地元で快挙達成の可能性は十分だ。

 世界記録保持者のウサイン・ボルト(ジャマイカ)にも「10秒01の記録には驚いた」と存在を認知されている。これを伝え聞いた桐生は「憧れの選手に自分の名前を知ってもらえてうれしい。一緒にレースを走って生のボルト選手を見たい」と決意を新たにしていた。

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2013年5月15日のニュース