錦織 元世界王者フェデラー撃破!大金星ベスト8進出

[ 2013年5月10日 06:00 ]

フェデラーを破り8強に進出し、ガッツポーズの錦織

 テニスのマドリード・オープンは9日、マドリードで行われた。第14シードの錦織圭(23=日清食品)は、第2シードのロジャー・フェデラー(31=スイス)を6―4、1―6、6―2で撃破。ベスト8に進出した。4大大会最多の17勝を誇る元世界王者から、約1年半ぶりの対戦で初勝利をつかんだ。苦手のクレーコートで挙げた大金星で大会初優勝、ツアー4勝目への期待が大きく膨らんできた。

 錦織の成長が如実に表れた大金星だった。フェデラーとは約1年半ぶりの顔合わせ。初対戦だった11年11月のスイス室内決勝では、ストレート負けを喫していた。それが2度目の対戦となった今回、経験豊富な元王者を見事に打ち負かした。

 第1セットは第6ゲームでブレークに成功し、6―4で先取。これまではクレーコートでの戦いを苦手とし、先月のバルセロナ・オープンで敗れた際にも「まだクレーコートで通用しないと分かった」と語っていた。しかし、2月には日本男子最多のツアー3勝目を挙げるなど、積み上げてきた経験が大一番で生きた。

 第2セットはフェデラーの主導権。錦織は第2ゲームで相手の2度のブレークポイントをしのいだものの、フェデラーの多彩なサーブ、ボレー、レシーブに追いつめられた。第4ゲームでブレークを許すと、流れを変えることはできなかった。しかし、第3セットで再び息を吹き返した。ラリーでもフェデラーに負けじと多彩なショットで応戦。第4ゲームでブレークして競り勝った。

 錦織にとってフェデラーは憧れの存在だった。かつては同じマネジメント会社に所属し、ヒッティングパートナーを務めたこともある。「エキサイティングな試合になる」と期待を込めて迎えた一戦。エキサイティングな勝利を手にし、クレー初優勝への一歩を踏み出した。

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2013年5月10日のニュース