バレー久光製薬 女子初の3冠 中田監督「神経は5倍以上使う」

[ 2013年5月7日 06:00 ]

<NEC・久光製薬>史上初の3冠達成し、胴上げされる久光製薬の中田監督

バレーボール 全日本男女選抜大会最終日女子決勝 久光製薬3―0NEC

(5月6日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
 男女の決勝が行われ、女子は就任1年目の中田久美監督(47)率いる久光製薬がNECをストレートで一蹴。6年ぶり3度目の優勝を果たし、全日本選手権、プレミアリーグとの3冠を女子で初めて達成した。男子はフルセットの末、サントリーがパナソニックに競り勝ち、13年ぶり6度目の優勝。黒鷲賞(最高殊勲選手)には久光製薬の平井香菜子(29)、サントリーのウォレス・マルティンス(30)が選ばれた。

 中田監督の想像以上の成長曲線を描いた久光製薬が頂点に立った。NECはプレミアリーグのレギュラーラウンドでは4戦全敗だったが、この日リードを許したのは第3セットの中盤だけ。成功率75%の安定したサーブレシーブを土台に、多彩な攻めで相手に付け入る隙を与えなかった。

 選手としても優勝経験のある元日本代表セッターの中田監督は喜びもそこそこに、「選手の方が楽。選手は自分で点数を取れるけど、外からは(監督としては)限界がある。神経は5倍以上使います」と疲れ切った表情で打ち明けた。就任1年目の今季、教えたことは戦術や技術だけにとどまらない。セッターで主将の古藤は「私生活や気配り、姿勢など人間的なことを教えてもらった」という。女子初の快挙を成し遂げても指揮官は満足しない。「勝ち続けるためにどうしたらいいかを考えている」と、黄金時代形成に目を向けた。

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2013年5月7日のニュース